今月16日の早朝、大阪府吹田市の大阪府警吹田署千里山交番前で、勤務していた古瀬鈴之佑（こせ・すずのすけ）巡査(26)が刺され、実弾入りの拳銃が奪われた事件が起こりました。強盗殺人未遂容疑で逮捕されたのは、東京都品川区のアルバイト従業員の飯森裕次郎容疑者(33)です。捜査関係者の取材によると、平成26年11月、飯森容疑者は警視庁に「ゲームをやめたら心臓から声が聞こえる」などと相談していたことがわかっています。
捜査関係者らによると、飯森容疑者は26年11月12日の夕方、警視庁品川署を１人で訪問した飯森容疑者は、「ドラゴンクエストのゲームをやめたら心臓から声が聞こえて困っている。昔住んでいた吹田市の人たちの声です」「友達や小学校の先生、自衛隊にいたことがあるがその時の同僚の声などが聞こえる」「心臓の中を確認してもらうことはできますか？」などと相談していたことがわかりました。point 243 | 1
そこで、対応した警察官が飯森容疑者に病院で診察を受けることを勧めたところ、その日はおとなしく帰宅し、その後、相談やトラブルなどはなかったといいます。
しかし、今月の16日に事件は起こりました。逮捕された飯森容疑者は、事件前に同級生に飲み会を断られ、不満を募らせていたことが事件のき背景になったのでは見られています。
また、飯森容疑者は、犯行直前に中学時代の同級生をかたって公衆電話から空き巣被害があったと警察に嘘の通報をし、被害現場として同級生の実家の住所を伝えていました。そこで、このことの関連性について警察に問われると、飯森容疑は否認しているとのことです。
さらに、警察の調べによると、飯森容疑者は精神障害者保健福祉手帳を交付され、心療内科に通っていたことがあることがわかっていて、逮捕後の調べには、「私のやったことではありません。病気がひどくなったせい、周りの人がひどくなったせいです」と供述してます。
飯森容疑者の父親である、関西テレビ常務取締役の飯森睦尚さん(63)が17日に弁護士を通じてコメントを発表しました。「重大なけがを負わせてしまった警察官の方、及びご家族様に対し、心よりおわび申し上げます」と謝罪しました。また、「いまだに信じられない」と動揺を隠せない様子でしたが、被害にあった古瀬巡査の回復を願っているとつづりました。point 226 | 1
飯森睦尚さんは大阪勤務で、飯森容疑者とは別々に暮らしていたとみられています。飯森容疑者は都内の賃貸マンションに住んでいて、母親と2人暮らしをしていたとのことです。管理人は「（容疑者を）最後に見掛けたのは2～3週間前。おとなしくて真面目な印象。近隣トラブルはなかったが、あいさつしても、あいさつを返してもらったことはない」と話していました。同じマンションに住む女子大学生（20）は「住民はいい人たちばかりなのに…」と絶句している様子でした。point 279 | 1
現在、古瀬巡査は肺の一部を摘出する手術を受けたものの、容体が良い方向に向かっていることが１８日、大阪府警への取材で分かっています。