新型コロナウイルスのためこの世を去った、タレントの志村けんさん。志村さんにとって初の本格的ドラマ出演となったNHK連続テレビ小説「エール」。5月14日に放送された第34回に、大物作曲家・小山田耕三役を演じる志村けんさんが登場し、この日も約2分の出演ながら、またも圧倒的な存在感を放ち、その風格やシリアスな演技がインターネット上で反響を呼んでいます。
5月1日の第25回、5月6日の第28回に続き、5月14日の第34回では3回目の登場となり、「エール」は志村さんの遺作になりました。
「エール」は昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う名曲を生み出した、窪田正孝さん演じる作曲家・古山裕一と、二階堂ふみさん演じる裕一の妻で自らも歌手への夢を追い続ける音の夫婦の物語。
新型コロナウイルスによって、3月29日に肺炎で亡くなった志村けんさんは同ドラマで、裕一が音楽業界へ足を踏み入れるきっかけを作った大物作曲家・小山田耕三役で、通称「小山田先生」を演じています。
3月6日まで4回のスタジオ収録に参加していた志村けんさん。収録済みの出演シーンは、予定通りそのまま放送されています。
生前『エール』の収録現場で、“役者志村”として本気で朝ドラに挑んでいた志村さんは台本をボロボロになるまで読み込み、カットごとに監督に演技を確認していたそうです。
3回目の登場となった、5月14日放送の第34話では、セリフこそ少ないものの、動きと表情で大物作曲家の貫禄を見事に表現。
放送を見た視聴者からは大きな反響が寄せられ、次のような声が寄せられました。
『朝から志村けんの登場で号泣した』
『喜劇俳優を完全に封印して役に徹している志村さんかっこいい』
『振り向くだけのシーンなのにさすがの存在感』
『コントだけじゃなくて演技も本物』
『志村けんと窪田正孝の初対面。本当ならワクワクするシーンだったろうに。切なさで胸がいっぱいになる』
『あんな志村けんさんは見たことがない。俳優・志村けんだった。塩対応だった』
「エール」放送後の、NHK情報番組「あさイチ」ではMCの博多華丸・大吉の博多大吉さんがコメントで「心のどこかで、志村さん見ると振り返った瞬間、“変なおじさん”になってるんじゃないかとか、そういう期待感も…」とし、今もなお志村さんの死を受け止められない様子がみられました。
今後、志村けんさん演じる小山田先生の登場があるのかは分かりませんが、志村さんの登場を期待する人は多いのではないでしょうか。