先月韓国・ソウルの繁華街で日本人女性が暴行された事件で、今月１６日暴行と侮辱の容疑で男性が書類送検されました。

この事件と、現在の日韓の情勢から「韓国に行く日本人は自業自得」「外務省も危険情報を出した方が良い」とのコメントが多く見られます。

果たして、現在の韓国は治安が悪いのでしょうか？

世界安全度ランキング９位”ソウル”

CNNが発表した世界６０都市中の安全度ランキング上位１０位は以下の通りです。

１、東京

２、シンガポール

３、大阪

４、アムステルダム

５、シドニー

６、トロント

７、ワシントンDC

８、コペンハーゲン

９、ソウル

１０、メルボルン

このランキングはデジタル、衛星、インフラ、治安の観点から１００点満点で評価したものです。

また、治安のみの評価ではスイスが１位です。

世界殺人発生率ランキング１５５位

国連の犯罪調査データ統計に基づいて作成された世界殺人発生率ランキングではランキング内全１７４カ国中１５５位と、殺人発生率が低いことがわかります。

また、世界一治安が良いと言われているスイスの殺人発生率と韓国の殺人発生率は、わずか０、０６ポイント差になっています。

性犯罪率は高い

こちらは、イギリスの調査機関による統計で、「国民１０万人あたりの強制性行事件の発生率」です。

日本は１０万人あたり１、１人に対して、韓国は１３、５人と日本の約１３倍を示しています。

しかし、この統計の最終アップデートは２０１２年となっており、確かな比較はできません。

この表によって韓国が危険だと言い切ってしまえば、比較的治安が良いとされているオーストラリア、オランダは韓国よりはるかに性犯罪が高いと言えます。

日本は世界的に見れば性犯罪が少ないと言われています。

しかし、法務省の「平成２４年度犯罪白書　第４回犯罪被害実態（暗数）調査」によると性的事件の警察への届け出はわずか１８、５％であり、被害にあったにも関わらず届け出を指していない人の割合が８１、５％いると言うことになります。

日本における多くの性犯罪被害者は、周囲からの誹謗中傷（いわゆるセカンドレイプ）や、通勤時間帯の電車内の痴漢行為に対しても声をあげにくい現状があります。

まとめ

現在発表されているデータで一概に”こうだ”とはっきり言えないのが現状ですが、世界的に見れば日本も韓国も比較的平和な国であることで知られています。

この事件がニュースになった上、今の2カ国間の情勢上韓国の治安が悪化していると汲み取るのも自然なことではあります。

しかしメディアでは、少なくとも視聴者が関心を持っている事柄を優先的に取り上げていますので、本当に安全なのか、実際には何が起こっているのか、個人で判断するのは非常に難しいでしょう。