タルタルステーキはまるで生肉のハンバーグ。生肉がダメな人は食べられませんが、好きな人は好きです。生レバーやユッケとは違ったタルタルステーキは旨味の塊…!でも生の肉を食べるのは抵抗がある。という人のために、安心安全なレシピを紹介します。
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牛肉で作られるタルタルステーキにはおもしろエピソードがあった!
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まずタルタルステーキってなに?という方に、タルタルステーキという存在を解説していきます。タルタルステーキの誕生はタルタル人という人種から由来された言葉です。一説ではタルタル人とは、モンゴル帝国の遊牧民の事を指しているそうです。遊牧民は、1人につき馬を何頭も引き連れていたと言われています。この馬たちは移動用とは他に、食用としても利用されていました。移動用や乗馬用の馬の肉は、食用馬とは違い筋肉が発達し、筋張って硬く食べにくいものだったと言われています。
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食用にする時に少しでも食べやすくするために、食料として利用する時には、乗馬する時の鞍の下に細かく切った肉を入れた袋を敷き、その上に乗って移動する事によって、自分の体重と馬の走る運動によって”たたきの状態”にして、硬い肉を潰し、薬味などを使い食べる習慣があったようです。薬味を使うことで生臭さなども消せたと言われています。この食べ方がヨーロッパに伝わり、当時のヨーロッパは馬は使役動物として扱われていたため、食用の牛などをたたきにして薬味をつけて食べるようになったと言われています。
タルタルステーキにレシピ
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生ハンバーグとも言われているタルタルステーキ。やはり鮮度は少なからず気にしないといけませんし、新鮮だというお肉しか使わないでください。生で肉を食べるとお腹を壊しそう…というのはあるかもしれませんが、スーパーなどで売っているお肉などには、表面にしか菌は存在しません。そのため表面の数ミリをフライパンなどで焼いてあげれば、菌は死滅し食中毒などの心配もございません。そのため、粗挽き肉やひき肉などは使ってはいけません。注意してください。
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1.塩コショウを肉全体にふりかけ、牛肉に刷り込みます
2.フライパンに油をしいて、肉の全面を20~30秒ほど焼き色がつく位焼いていきます。ここで牛肉についてる菌を熱で退治しています。
3.全面焼きが終わればアルミホイルでぐるぐる巻きにし、冷蔵庫で冷やします。
4.冷蔵庫で冷やしている間に、お好みの薬味や混ぜ合わせる野菜、ケッパーなどをみじん切りにしていきます。
5.冷蔵庫で牛肉が冷めたら、表面の焼き色部分を綺麗に削ぎ落とします。この時、生の部分も一緒に削ぎ落とすと、牛肉のたたきが食べられます。
6.牛肉を細かく叩きミンチ状にします。
7.先ほどの玉ねぎとケッパー、そして味のアクセントになる薬味を混ぜ合わせます。
8.ハンバーグの形にして中央にくぼみを作り、くぼみに生卵を載せたら完成です。
タルタルステーキはユッケのご先祖様
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タルタルステーキの発祥は先ほど書いたとおり、遊牧民のタルタル人由来だと言われています。最初は硬い馬肉を美味しく食べるために作られたタルタルステーキですが、この食べ方がヨーロッパに入ってくると、馬肉の代わりに牛肉が使われるようになりました。そしてこのタルタルステーキは朝鮮に伝わり、この時にタルタルステーキは変化し、ユッケになったと言われています。少し前では焼肉屋に行けば食べられていたユッケも、法改正によってお店で食べる事ができなくなりましたが、タルタルステーキはお店によっては提供できる場所もございます。安心安全のために調理には細心の注意を払い作られているので、お値段はかなりのものです。検索すれば家のすぐ近くでも案外食べられるかもしれません。
まとめ
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タルタルステーキについて書かせて頂きました。モンゴル遊牧民たちの知恵からできたものが、日本にまで伝わり食べられている。そしてユッケの祖先である事には少々驚いたのではないでしょうか。自宅でも作ろうと思えばそこまでの手間はかからないので、いい生肉が安くで入れば作ってみてみるのもアリですね!ちなみに作ってみて生肉ムリ!と思えば、そのままハンバーグにして食べてしまうという対処方法もございます。