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なるとツラい!日本で最も多い難病・潰瘍性大腸炎の知識


厚生労働省は特定難治性疾患というものを指定していますが、その中で最も発症率が高いのが潰瘍性大腸炎です。日本だけでなく先進国で患者数が多く、難病といっても身近な病気です。下痢や血便が出て、ひどくなると腹痛や発熱も引き起こします。原因は分かっていませんが、世界中で研究者が調べてます。彼らは自分で自分を攻撃する自己免疫疾患であることを発見しました。環境がきれいになりすぎたことや遺伝、人種、日本では食生活の欧米化も原因と考えられています。


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これらの要素が複雑に影響し合って発症するため、潰瘍性大腸炎を予防することは難しいです。最近ではファストフード店の数が多い国ほど発症しやすいことに着目し、腸内フローラが解決してくれるのではないかという研究が進められています。しかし健康な人の便を患者に移植しても改善しないので、研究はまだまだ続きます。潰瘍性大腸炎はできるだけ早く治療を始めるのが効果的です。

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治療法は免疫に関わる薬が中心です。サラゾピリンやアサコール、ペンタサといった内服薬は、軽度から中程度の患者に用いられます。薬のメカニズムは解明されていませんが、腸における症状を和らげてくれます。強い免疫抑制作用を持つのがステロイドです。内服薬や点滴があり短期間で症状を落ち着かせ、その後は他の薬に変更するのが一般的です。

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写真:hiwatariakira.com

ステロイドを長期間使用すると糖尿病や骨粗鬆症などの副作用を引き起こすためです。免疫調整薬は過剰に反応している免疫機能を抑制する薬です。人によってどの程度過剰に機能しているかは違うので、医師が薬剤を上手くコントロールしなければなりません。同じように腸で炎症を引き起こす病気にクローン病がありますが、一部の潰瘍性大腸炎でクローン病の治療方法である生物学的製剤の投与が効果的です。TNF-αという物質が炎症を起こしているので、抗体を投与する方法です。point 292 | 1

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写真:college.com

潰瘍性大腸炎は治療を正しく受ければ、寿命が縮むといった怖い病気ではありません。医師と薬を調整することで、胎児に悪影響なく出産することもできます。ただし患者にとってツライのが、再発しやすいことです。潰瘍性大腸炎を初めて発症する年代で多いのは20代です。

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20代の時から長期的に治療を受けることになります。症状が良くなったり悪くなったりするので、人生の大事な場面で病気に苦しめられる可能性があります。ステロイドを服用し続けても、再発を防ぐことはできません。

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