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【鹿児島女児虐待死】刺青男に娘を丸投げした母親の素顔とは…


今年の2月、スポーツクラブの駐車場で、「ママ、ママ」と泣いている声がしたので、スタッフが行ってみると女の子がいました。上半身は薄手のシャツと肌着だけ。下半身にはオムツ。すっかり身体も冷えていたそうです。「迷子かな」とも思いましたが「親は一体何をしているんだ」とクラブのスタッフは憤ったそうです。鹿児島県薩摩川内市のスポーツクラブでその日、保護された女の子の名は、璃愛來(りあら)ちゃんでした。

未熟な母

8月28日、鹿児島県出水市のアパートで大塚璃愛來ちゃんが暴行を受け死亡した事件。暴行容疑で逮捕されたのは、母親の交際相手の建設作業員、日渡駿容疑者。死因は溺死で、身体には殴られたとみられる痕が数か所あったそうです。取り調べに対し、「風呂に入れていて目を離したすきに溺れた。殴ったのはしつけだった」と供述していますが、古くからの友人は、「意外ときっちりしているし、しつけには厳しいんじゃないかな」と供述を裏づけます。point 211 | 1

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その一方で「あいつはやっていないってみんな話してます。だって駿は璃愛來ちゃんのことを可愛がっていました。刺青もあって見た目は怖いけど、子どもや動物には手を出さない。フレンドリーだし男くさくて、情に厚いタイプ。先輩の子どもとおもちゃで遊んだり、ゲームセンターに行ったこともありました」という言葉も。point 205 | 1

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週刊女性PRIME

日渡容疑者と母親は、今年春ごろに交際をスタート。17歳で璃愛來ちゃんを出産した母親はまだ21歳。遊びたい年ごろで付き合い始めたばかりの恋人とは蜜月期。関心は娘よりも恋人である日渡容疑者に向いていたのでしょうか。璃愛來ちゃんが保護されたり、虐待を疑う通報があったのもこのころからでした。point 201 | 1

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実は今年2月に二度、雨の日に裸足で、璃愛來ちゃんが駐車場で「ママ」と泣いていたそうです。肌着の上に薄いワンピース、パンツははいていない状態。そして、璃愛來ちゃんは3月にも同じ駐車場で保護されているのです。特別、やせている感じはなかったというが、クラブの関係者たちはネグレクト(育児放棄)を疑っていたそうです。「3回とも迎えに来た母親に心配する様子はまったくなく、“ありがとう”も“すみません”もありませんでした」とクラブスタッフは当時の様子を話しました。本当に子どもを可愛がっているのか、心配しているのか疑いをもたれても致し方ない母親の態度です。point 330 | 1

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4度の保護

同クラブの看護師は3度目に璃愛來ちゃんを保護した際、身体のチェックをしたそうです。「アザなどはなく、健康な状態だったのでホッとしました。」と言いますが、看護師はその際の母親の表情を忘れていないようで「お母さんの表情は無表情でした。茶髪で今どきの若い子って感じで、“ひとりにするのは危ない、1度目じゃないよね”と言うと、“ハイ”とうなだれて、“すみませんでした”と小声で言いました」と付け加えました。point 204 | 1

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母親の、ネグレクトを思わせる無責任な子育てを、周囲は見逃さなかったのです。前出のスポーツクラブだけでなく3月末に夜、ひとりで出歩く璃愛來ちゃんを近所の人が発見、薩摩川内署が保護しました。同署は4月までの間に4度保護。県はネグレクトの虐待認定をしていました。

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朝日新聞デジタル

通報を恐れたのか、同時期に早朝、同クラブの駐車場に車を止め、運転席に母親、後部座席で璃愛來ちゃんが眠るのを前出・クラブの看護師は目撃していました。さらに母親の外見の変化も記憶していたのです。母親は6月12日から18日にかけて、「引っ越しの準備のため」と同市のショートステイに璃愛來ちゃんを預けています。本当に引っ越しの準備をしていたのかは定かではないようです。point 238 | 1

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そして、7月前後には事件現場になった出水市の2DKのアパートで、3人で暮らして始めました。容疑者が仲間と頻繁に来ていたというバーのスタッフは、「璃愛來ちゃんの母親と交際するようになってあいつは変わった」と話します。というのも、今年になってから、月に1回来るかどうか。来ても友達を送って来るだけだったり、飲んでいても早く帰っていたそうです。理由を聞くと「夜、女が仕事行っているから子どもの面倒を俺が見てるんだ」と言っていたり、彼女と子どもと3人で買い物に行ったという話はよくしていたとか。point 303 | 1

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母親はというと日渡容疑者の子どもを妊娠中で、出産予定は12月。結婚も考えていたという。璃愛來ちゃんの新しいパパとなるはずだった日渡容疑者との同棲生活は逆に虐待をエスカレートさせていったのでしょうか。璃愛來ちゃんの誕生日の7月22日、「テーブルで頭をぶつけて嘔吐した」と病院を受診。おかしいと思った病院は、8月1日に市に情報提供しました。

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日本経済新聞

日渡容疑者の知人も、母親に対し「8月ごろ母親がSNSに、璃愛來ちゃんのことをつねっている動画を投稿していました。けっこう強めにやっているなと伝わるものでした」と疑念を抱いていました。虐待になるかもしれず、それをSNSにアップする心境も妙です。

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甘い情報把握

同5日には「顔などに青アザがある」という情報が、別の病院からもたらされました。事件現場のアパート近くでは、「うるさい」や「だまれ」と怒鳴り散らす母親の声を、近所の住民が耳にしています。母親も虐待に加担していたのでは?と記者たちは母親の逮捕も推測していました。

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毎日新聞

事件が起きたとき、母親は「仕事」といって自宅にいませんでした。母親は娘の面倒を容疑者に丸投げし、そのストレスは母親ではなく璃愛來ちゃんに向けられたのでしょうか。本来、保護してくれる人に保護されない璃愛來ちゃんの命の針は、確実にレッドゾーンに触れつつあったのです。

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虐待されている子どもに会えないケースが多い虐待事件。しかし、まったく面会できないというわけではなく、多少は母子の様子を把握することができたそう。日渡容疑者が暴行をふるう前日も、保健師と面談しています。そのことが関係各所が危機意識を共有できなかったことにもつながっています。児相の所長が地元紙の取材に対し「親和性のある世帯で愛着関係を確認した」と答えているほどなのです。

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朝日新聞デジタル

児相に県警が伝えた「一時保護」の必要性も重視されませんでした。病院から市にもたらされた「アザがある」という情報も児相や警察と共有されませんでした。関係各所の温度差は最後まで埋まることなく、結果このような最悪な悲劇を招いてしまったのです。

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 戻らない幼い命

日渡容疑者の祖母は、璃愛來ちゃんと会ったことは「ありません!」と、ぴしゃり。祖父は「話すことはない」と口を閉じています。璃愛來ちゃんの葬儀では、憔悴する母親より誰よりも大声で泣いていたという日渡容疑者。新たな命が宿る母親の車のナンバープレートは璃愛來ちゃんの誕生日だったそうです。

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