入れ墨というとどんなイメージがありますか?日本では入れ墨を入れている人が少ないことや、暴力団やガラの悪い人がいれている印象が強いために、怖いイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。入れ墨のせいで制限を受けることも多いですよね。
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日本で嫌われる理由は?
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海外では入れ墨を入れている人が多く、ファッションの一部として広く受け入れられています。しかし日本ではファッションとしてあまり受け入れられていません。芸能人でタトゥーを入れている人をたまに見かけますが、どちらかというと悪い意味を持って取り上げられることも多いですよね。なぜ日本で入れ墨は嫌われがちなのでしょうか。江戸時代、罪を犯した人は額や腕など目につくところに印として入れ墨を入れられる刑がありました。入れ墨=犯罪というイメージが昔からあったことが入れ墨が嫌われる原因の1つといえるでしょう。また、なんといってもヤクザやチンピラに結びつくのが入れ墨が嫌われる大きな理由なのではないでしょうか。
入れ墨ってどんなもの?
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肌に色がついている入れ墨、どうやって入れるのでしょうか。様々な彫り方がありますが、基本的には傷をつけたところに墨をしみこませることで柄をつけていきます。植物の棘や枝などが刺さり、そこに植物由来の色素がしみ込んで落ちなくなったことから発生したといわれていて、個体の識別のためや宗教的な意味を持つものとして太古から継承されてきたものです。入れ墨を掘るときには激痛を伴うことから「がまん」と呼ばれることもあります。全身に彫っている人は、よっぽど我慢強いのでしょう…。現在では機械の発達により痛みも軽減されているようですが、ヤクザなどの間では強い痛みを伴う「手彫り」が強い男としてのステータスとされている場合もあるようです。
悪い印象ばかり…でもちょっと待って!
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入れ墨が入っていると温泉に入れなかったり、スポーツクラブやプールなどの利用ができなくなったりと制約を受けることも多いです。世間の印象が悪いことから就職や出世、結婚にも影響を与える可能性もあります。入れないに越したことがないと思われてしまうかもしれませんが、有益な入れ墨の使い方もあります。例えば皮膚の色素の再生のために使用するものがあります。皮膚疾患や何らかの手術によって色素を失い、見た目が変わってしまったところをなるべく目立たないように入れ墨で補修するもです。また、アレルギーなどの緊急を要する疾患を持っている人が、医療者にすぐにそれを知らせられるように入れておくものもあります。これはメディカルアラートタトゥーと言われ、患者が意識を失っている場合や自分で状況を伝えられない場合に大変有効なものです。
必要な入れ墨と、そうでない入れ墨
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便利な面もありますが、入れ墨が入っていることで医療検査のMRIが受けられなくなってしまう可能性があります。また、一度入れてしまうと簡単には除去することができません。ファッション目的で彫ってみようと思う人は、本当に必要なのかもう一度よく考えてみることをおすすめします。