第18回世界水泳選手権大会が7月30日に閉幕。瀬戸大也選手が2つの金メダルを獲得したものの、女子は大橋悠依選手の銅メダル1つ。そんな大会中、注目されたのが、女子100メートルバタフライ決勝の表彰台に上がった3人が、現在、白血病の治療で休養中の池江璃花子選手に向けて応援のメッセージを送ったシーンでした。
表彰台で池江選手へエール
第18回世界水泳選手権大会の女子100メートルバタフライ決勝の表彰台に上がった選手がそれぞれの手のひらに「Rikako」「ハート」「NEVER」「GIVE UP」「Ikee」「ハート」とし、池江選手にエールを送りました。それに対して池江選手はSNSで《ありがとう、みんな大好き》と答え、彼女の存在感の大きさがわかるエピソードとなりました。
一時帰宅はあくまで治療期間中
池江選手が今年2月に白血病を公表してからはや半年。6月に一時帰宅したことをSNS上で笑顔の写真とともに報告していました。
現在は、どの程度まで治療は進んでいるのか、医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏曰く….
「詳細は未公表ですが、彼女の場合は “急性リンパ性白血病”だと思います。その場合、まずは複数種の抗がん剤を注射する“寛解導入療法”が行われ、骨髄の白血病細胞を完全に死滅させます。正常な骨髄へ回復してきたら骨髄に残った腫瘍細胞を消滅させるための“寛解後療法”を行います。それによって骨髄の白血病細胞を完全に死滅させます。その時期は入退院を繰り返しながら抗がん剤治療を行うので、一時帰宅はそのタイミングだと思います」
「白血病は若ければ若いほど完治しやすい。4~5歳の子どもだったらほとんどが完治します。しかし50歳以上となるとかなり治りにくいと言われます。池江さんは19歳、その中間と言えますね。このまま回復すれば、あと1年ぐらいで日常生活は送れるでしょう。もしそうでない場合は、いよいよ骨髄移植になり、より時間がかかりますね。今はちょうど治療の折り返し地点。完治してからアスリートとして復活するには、さらに時間が必要だと思います」
抗がん剤治療がつらい
一時帰宅は回復の兆しというよりは、あくまで治療期間中の合間ということで、池江選手の親族曰く、容体はあまりよくなく、抗がん剤治療がつらいようだと….。
まとめ
東京オリンピックまでの回復は難しいですが、今はメダルより一日も早く元気になってくれることを祈るばかりです。