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星飛雄馬の姉、星明子はなぜ飛雄馬にだまって失踪したのか


星明子は梶原一騎さんと川崎のぼるさんが手掛けた野球漫画「巨人の星」の主人公である星飛雄馬の姉です。
心優しい女性で、母の春江を知らない飛雄馬にとっては母親の代わりでもありました。実際に性格も見た目も春江に似ていると作中では称されています。
そんな彼女ですが、ある時期を境に飛雄馬の前から姿を消しました。
それを語るには一連の流れを説明する必要があります。まず物語の始めからです。序盤で明子は父の星一徹や弟の星飛雄馬の激しい野球の訓練に迷惑を被った近隣住民に謝罪役として働くなど星一家の方針に振り回されていました。飛雄馬が甲子園に出場した事がきっかけで近隣住民の態度は変わり、明子の負担は軽減されたものの、物語が進むにつれて今度は一徹との関係が悪化してしまいます。野球の本場である大リーグの球団が総力を挙げて鍛えたオズマ戦から始まった溝は飛雄馬と一徹の言い争いで深まり、一徹が巨人二軍コーチの就任を断った事で決定的になりました。

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一徹がいる長屋の家を出た彼女は飛雄馬のマンションに同居します。
そこで星明子は今までの生活とは打って変わって自由を謳歌し、飛雄馬のマンション近くにあるガソリンスタンドでアルバイトを始めました。アニメではガソリンスタンドでアルバイトを始まるタイミングは飛雄馬が高校に入学する前でしたが、いずれにしろバイト先のガソリンスタンドで彼女は運命の出会いをします。
運命の出会い、それは後の夫となる花形満との出会いです。point 284 | 1

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写真:rocky777.point 68 | com
花形満は飛雄馬の数ある好敵手の1人です。同じく好敵手の1人である伴宙太の親が社長をしている国内有数の自動車製造メーカーである伴自動車工業に匹敵する自動車メーカーの「花形モーターズ」をはじめ、様々な企業を統括する花形財閥の次期当主として期待されてもいます。幼年期をイギリスで過ごし、その頃から野球に励んでいました。長い髪が特徴的な美男子で、飛雄馬を「我が生涯のライバル」と位置付けて挑み続ける男として印象深いキャラクターでもあります。
そんな花形はスポーツカーの給油するために立ち寄ったガソリンスタンドで明子に会い、彼女に惹かれました。
明子もまた花形を意識するようになり、2人の距離は次第に近くなっていきます。しかし2人が惹かれ合っている時点で花形と飛雄馬はライバル同士でした。弟が自分のライバルと姉が付き合うと知ったらどうなるか、その影響と負担を考えた彼女は自ら失踪したというわけです。point 463 | 1

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しかし明子の失踪は彼女の目論見の1つでもあった弟の自立につながったものの、悪影響が目立っています。
何も言わずに行方をくらました事で飛雄馬は動揺し、試合後のインタビューで「戻ってきてくれ」と泣き叫んだほどです。おまけに花形が飛雄馬の大リーグボール2号を打倒するきっかけにもなったため、彼女の取った行動は一部では批判的でもあります。それはひとえに星明子という女性が良くも悪くも「巨人の星」のマドンナだったからです。point 281 | 1

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写真:newslounge.point 70 | net
明子は作中で登場人物たちに振り回される一方で、わざと戦いを煽るような行動をします。この対照的な言動は原作者が明子1人に「男たちに翻弄される女性像」と「男たちを応援する女性像」をまとめてしまったからではないかと指摘されてきました。実際に作中における明子の行動のギャップは激しく、そのため「二重人格だったのではないか」という意見まであります。point 242 | 1

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そんな彼女は飛雄馬が球界から失踪した後、球界を引退して花形モーターズ重役となった花形の求婚を受け入れて花形家の嫁になりました。その後の結末は原作とアニメで異なり、前者は飛雄馬や花形が球界に復帰した事を悲嘆し、後者は花形の子供を出産して母親なったところで終わります。point 210 | 1

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