9月14日午前3時ごろ、東京・品川区の一軒家で起きた事件。83歳の無職の夫・木村照雄容疑者が、寝ていた85歳の妻・冨美子さんの頭部をハンマーで殴打し殺〇しました。夫からの110番通報を受け駆けつけた警察は、2階の寝室で息絶えている冨美子さんの姿を発見。木村容疑者も包丁で自身の腹と太ももを刺して無理心中を図りましたが、軽傷だったそう。
この事件を受け、声をふりしぼって話す夫婦を知る近隣主婦は….point 91 | .「誰もがうらやむ仲のいいご夫婦でした。おふたりみたいな年のとり方をしたいなと思っていたので……」「奥さんも旦那さんもいつもニコニコしていて、話が好きで、散歩の途中、ベンチで休憩して楽しそうにおしゃべりしているのを見かけたことがあります」point 210 | 1
青森県出身の木村容疑者は、冨美子さんと職場で出会い結婚。3畳ひと間からスタート、苦労をともに支え合って暮らしてきたといいます。現場となった自宅には約50年前に引っ越してきて、一角で小さな工場を営んでいました。
現在、工場は閉鎖、その後木村容疑者は、器用な手先を生かして、市井の発明家になったそう。2012年には、『入れ歯入れ安心安全容器』を特許申請し、登録されています。また町内の活動などにも積極的に参加していたそうです。
「木村さんは町会のために力も貸してくれた人。とにかくいい人」（町会関係者）
「昼間、近くの飲食店でひとりココアを飲みながら新しい発明品を考えたり、カラオケで北島三郎の『まつり』も好んで歌っていた」（知人女性）
社交的で人当たりがよく、穏やかな印象の良いおじいさんだったことを近所の人が明かしています。しかし、古くからの友人いわく、最近は冨美子さんの健康状態について不安を口にすることがあったといいます。
「“俺が死んだら妻はどうなるんだ”と言っていました。最近、ちょっとやせてきた木村さんに“大丈夫?”って聞いたら“あれ（妻）のほうが心配。俺は大丈夫”って。奥さんを愛しすぎていたから事件を起こしたのかもと、みんなで話しています」「1、2年前から腎臓が悪かったそうです。透析にならないよう食事と運動で気をつけていました。食事も2人で作って。朝晩2人で散歩をしていましたね」（友人）
妻の冨美子さんに関する近隣住民の証言も好意的なものばかりで…
「とてもいい方でしたよ。お花が好きで、自宅に咲いた花をよく近所の人に分けてあげていました」（古参住民）
しかし、最近は少し違和感を覚える場面もあったといい、「ご主人、このごろ少し変だったみたい。精神的に参っているというか」（別の近隣主婦）
事件の前日、冨美子さんと言葉を交わした住民は「ひとりで散歩をしていたので“旦那さん、どうしたの?”って聞いたら“行きたくないって言って、寝てる”と言っていました」と話しており、“前触れ”を感じていたようです。
木村容疑者の供述によると「夕食時に口論になり、頭にきて殺してしまった」と話しているそうですが、実際、犯行に及んだのは真夜中のこと。普段は孫が隣の部屋で寝ているそうですが、その日に限って留守だったようです。
口論が原因で犯行に及んだと供述しているものの、実際はのところは定かではありません…。このような老人夫婦の痛ましい事件は心苦しいものです。長い時間をかけて人生を共にしてきたのにもかかわらず、このような結果を迎えてしまうのは本当に残念でたまりません….。