臓器寄贈というのは、自身の人生の中最後の恩返しなのかもしれません。しかし、臓器を寄贈するというのは当然ながら簡単なことではありませんよね。そんな中、全校1位だった優等生の少年が臓器寄贈により7人の患者を助けた末、この世を去ったエピソードに涙する方が相次いでいます。
15歳の少年が臓器寄贈をすることになったきっかけとは?
それは韓国での出来事。こちらの15歳の少年は心臓、肺、肝臓、すい臓、腎臓を寄贈し、この世を去ったといいます。肝臓は2人の患者に分割、そして腎臓は両側ともに寄贈し、さらに2人の患者に移植されたというので、合計7人の患者を救ったことになります。しかし、彼はなぜ自身の命を犠牲にしてまで臓器を寄贈したのでしょうか?それは韓国の連休中に起こった事故がきっかけでした。
連休中に地元に帰省したという少年。とある日の午後、友達と会い、その後、家が遠い恋人のお見送りをしていた途中で交通事故に巻き込まれてしまったのです。事故により、心停止に見舞われた少年。病院で心肺蘇生を試みたものの、そこで脳死判定を受けたのです。
全校1位の優等生だった少年
息子の容体がより深刻になっていくのを目の当たりにした両親は、体の一部でも他の患者に寄贈できれば、と思い臓器寄贈を選択しました。少年は1男1女の長男で、優しい性格だったそうです。
学校では勤勉で全校1位になるほどの秀才、さらにバスケットボール、サッカーなど運動神経も良く、できないものは何もなかった優秀な学生だったそうです。さらにリーダーシップもあり、友人からも大変慕われていました。
そんな少年の夢は検事。罪人を捕まえ、優しい人の助けになりたいという思いからでした。それも今となっては叶わぬ夢となってしまいましたが、少年の父親は「天国で夢を叶えてほしい」と短い手紙を残しました。さらに父親は「愛しているとたくさん言ってあげることができず後悔している。それでも私にとては自慢の息子だ」と綴っています。
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