23日に新たに3,271人が確認され過去最多を更新した、新型コロナウイルスの国内感染者。死者は全国で56人増え、1日あたりの最多となりました。
そんななか、21日からJR首都圏・主要駅や東京メトロ大手町駅等に、広島県観光連盟が設置したイメージ広告が話題を呼んでいます。
もともとは、コロナ禍の大変な中で広島県出身者に向けて「安心して帰ってきて」、「おかえりなさい」とのメッセージを掲げる予定だったそうです。
しかし、新型コロナの感染拡大が止まらない現状に「当初のメッセージはふさわしくない」と判断。急遽2週間前にメッセージ内容を切り替えたといいます。
この広告について広島県観光連盟・亀本プロデューサーは「年末年始をふるさとで過ごせることを楽しみにされていたかたは、全国にたくさんいると思う」「必ずしも広島県出身者だけに向けたのではなく、全国の皆さんの無念さをこのメッセージに込めた」と語っています。
GOTOトラベルが一時停止となり、広島県の観光資源にも大きな影響をもたらしているようです。
広島県には、観光スポットがたくさんあり、特に宮島などの初日の出スポットは人気で広島出身者に限らず、全国から人が集まります。そんな地で正月を迎えることを恒例としていた人も多いことでしょう。
亀本プロデューサーは「これはどこの観光地も同じで、その切なさはまさしく『ばかたれ』という共通した想いだろう」と打ち明けています。
急遽のデザイン変更となりましたが、コンテンツスタジオCHOCOLATE Inc.（東京都渋谷区）も全面協力し広告を完成。
新しい掲示では広島弁で「なかなか会えんのは寂しいけれど、こっちはこんな感じで元気にやっとるよ。みなさんの帰る場所は、絶対、無くなりゃあせん。じゃけぇもうひと踏ん張り、一緒に頑張ろうや。また会えるのを、待っとるけぇ。」と締めくくられています。
広島県観光連盟には、電話等で多くの反響が寄せられたようで、その中には「元気が出た・勇気づけられた」「広島県人でよかったし、それを誇りに思う」などの声が寄せられたといいます。
みんなが“憎きコロナ”と思っていることは確か。心に潜んでいるその思いを「コロナウイルスのばかたれーっ！！」とストレートに表した言葉に共感した人は多かったことでしょう！