X
    Categories: LIFE

埼玉県行田市のご当地グルメ!?ゼリーフライって何?


埼玉県でも北部に位置する行田市は、関東七名城のひとつ忍(おし)城などの観光スポットや「田んぼアート」で知られる市です。そんな行田市にはもうひとつ名物があり、ご当地グルメ、その名も「ゼリーフライ」なのです。「ゼリーフライ」という名前には違和感がありますし、「お菓子のゼリーを揚げてるの?アイスクリームの天ぷら的な?」と首をひねってしまう印象を受けます。色モノグルメと思われがちなこのゼリーフライですが、実は素朴で家庭的なスナックであり名前にも由来がありました。そのあたり詳しく見ていきましょう。


写真:ウィキペディア

 

まず、ゼリーフライの外見は手のひらほどの大きさで、形は小判状となっています。色はほどよく揚げられたきつね色、揚げ物であることは確かです。鼻を近づけるとニオイは香ばしく、食欲をそそります。実際に食べてみると、素朴な甘味ともちもちした食感がなんともいえない美味しさです。地元ではソースをつけて食べることが多いそうで、店頭で買うものは食べ歩き用に割りばしが刺さっていることがほとんど。揚げ物ではあるものの、コロモがついていないためさくさくと軽く食べられるのが特徴です。point 297 | 1

ADVERTISEMENT


写真:食べログ

 

お値段もひとつおよそ100円ほどとリーズナブルで、学生の買い食いにも最適なおやつといった印象です。ゼリーフライの原料は、ゆでてつぶしたジャガイモにおからがメインとなります。作る人によっておからとじゃがいもの比率が違い、つなぎに卵を使う場合もありますがベースとなるのはこの二つです。これにニンジンやタマネギなどの野菜を加え、熱が通りやすいように小判のように成形して、コロモをつけずにそのまま素揚げします。いわゆる「おからコロッケ」なのですが、通常のコロッケよりおからの分食物繊維も多く、コロモがない分低下カロリー、またラードなどを練りこまないためとてもヘルシーなおやつと言って良いでしょう。point 357 | 1

ADVERTISEMENT


写真:しらべぇ

 

なぜゼリーフライという名前になったかは諸説あり、小判状の形の揚げ物だから昔「銭フライ」と呼ばれていたものが時代と共に変化して「銭フライ→ゼニーフライ→ゼリーフライ」となったという説が有力です。これに加え、行田市の特産が布であったことから揚げ物の「フライ」ではなく「布来(ふらい)」が語源であるという説もあり、ひょっとすると開発当時のゼリーフライは「銭布来」という表記であったのかもしれません。ともあれそんなゼリーフライは行田市付近で脈々と受け継がれ、今も行田市民のおやつ・おかずとして愛されています。名前のせいか地域ごとの好みなのか周辺地域には広がらず、「行田市のもの」という認知になっているため行田市もゼリーフライのゆるキャラを作るなどしてPRに取り組んでいるようです。ややこしいことに、行田市に「フライ(行田フライ)」と呼ばれる別のご当地グルメも存在しています。point 446 | 1

ADVERTISEMENT


写真:VIVA埼玉

この「フライ」は薄めのふっくらしたお好み焼きとクレープの中間のような食べ物で、昔からこの地域でおやつとして親しまれてきました。地元民以外には、お店に入ると「フライ」「ゼリーフライ」「焼きそば」などの品書きが並んでいるため混乱すること間違いなしの名称と言えるでしょう。市内には30店舗ほどのフライ屋があり、それぞれの味付けで行田市民の胃袋を満たしています。もちろんどの店でもゼリーフライを扱っており、行田観光に疲れたら各所でソースの染みた大きめのゼリーフライを食べられます。もちもちとタップリ入っているじゃがいものおかげで二つも食べればお腹いっぱい、なのにカロリーはひとつ約170kcal程度と非常に控えめなので女性も安心して口にできます。どこか懐かしい味のするゼリーフライ、行田に立ち寄ったときは是非試してみてはいかがでしょう。point 423 | 1

ADVERTISEMENT