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「ながらスマホ」で人をはね死なせた女子大生に「重過失致死」の判決が下った理由


スマホを見ながら自転車に乗り、通行人をはね死なせた女子大生に「重過失致死」の判決が下り、ネット上で話題になっています。

事件の概要


写真: brandnew-s.com

8月27日に神奈川県にある横浜地裁川崎支部がこの女子大生・森野実空被告に対し、禁固2年、執行猶予4年の判決を下しました。報道によれば、被告は2017年12月7日午後3時ごろ、事故直前の33秒間、左耳にイヤホンをし音楽を聴いており、右手にはドリンクを持ったまま自転車を運転し、いわゆる両手が塞がった状態だったといいます。女子大生はそのまま走行を続け、左ポケットにスマホを入れようとしたところ、たまたま通りかかった女性・米沢晶子さん(当時77歳)と衝突。女性は倒れ込み、病院に運ばれたものの、頭を強く打ち2日後に死亡しました。point 334 | 1

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「重過失致死」の判決が下った理由は?


写真: www.asahi.com

有罪判決の争点のひとつとして「ブレーキ操作」の可能性です。弁護人は「悪意のない不注意運転」と主張しましたが、判決は「前方不注意だけではなく、危険を感知していたとしてもブレーキがかけられない状態だった」と一蹴しました。事件を担当した江見健一裁判長は「歩行者を死傷させ得るとの自覚を欠いた運転は自己本位で過失は重大」と指摘しました。また、裁判長は事故当時、自転車の速度が時速9.point 272 |

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3kmにすぎず、被告の家族が加入した保険で被害者に賠償責任を取る、といった点を考慮し、執行猶予付きの判決を下しました。point 59 | 1

「ながらスマホ」が社会問題に


写真: www.appps.jp

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なお、今回の事件により「ながらスマホ」がより社会問題化したことは否めないでしょう。今回に限らず、以前にも茨城県つくば市で6月に19歳の大学生が「ながらスマホ」により通行人を死なせるという事件が起こっています。この事件に関しても「重過失致死」の判決が下っています。このようなケースから「ながらスマホ」がどれだけ危険なのかを思い知らされます。

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