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河野悦子は現場では働ける!?「校閲」という仕事の現実


近年、校閲をテーマにしたドラマが登場し、視聴率も好調であったため、特別番組が放送されるほど、そのドラマは好評となりました。同時に、校閲という仕事に対して、興味を持った人も多く、校閲が意外と大変な仕事であることをドラマから感じ取ったという人も多くいます。しかし、ドラマになると、本当の仕事に対して誇張されていたり、もしくは矮小化されていたりし、本当の意味で校閲がどういう仕事なのか、伝わっていない面もあります。また、ドラマの主人公がその設定通り、働くことのできる環境なのかどうかというのもまた、多くの人にとっては気になる部分です。

 


写真:qrun.cybird.ne.jp

ドラマの主人公は、愛読してたファッション雑誌の編集者になりたい、見た目が派手な女性であり、何回も採用試験を受けに行き、ようやく合格したものの、配属されたのが校閲部だったというのが物語のスタートです。最初の方ではベテラン作家の校閲を任されたものの、原稿の内容に納得がいかず、実際の原稿の内容を確かめるため、わざわざその現場に足を運び、事実を確かめた上で間違いであることを言い、なぜ間違いを訂正しないのか、その理由を教えてもらうというストーリーとなっていますが、実際の現場でこんなことをしたら、クレームが入って仕事にならないというのが現実です。point 346 | 1

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写真:kirei-navi.jp

そもそも校閲は製本する前の原稿を受け取り、内容に間違いがないかを確かめた上でその間違いを訂正していくというのが仕事です。そのため、内容が面白いものであっても、それを真剣に読み込むようなことはしてはならず、間違いの訂正だけに神経を集中させることが必要です。にもかかわらず、原稿の中身を確かめるためにわざわざそこまで出かけていくというのは校閲の現場では非常に考えにくく、そもそも新人がいきなりベテランの作家の原稿を任されるというのはあまりにも無謀という声があります。現場を知っている分、ドラマが誇張をする部分に対し、ある程度の驚き、怒りが込められています。point 348 | 1

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写真:kirei-navi.jp

校閲の現場は非常に大変であり、大量の原稿に追われ、訂正し続けていくような仕事となっています。いわば、それ以外に仕事がなく、外出するような余裕はないだけでなく、校閲が色んな仕事をできるように思われるのではないかという懸念があります。その一方で、校閲になる人が少ないという現状もあります。近年、出版業界は低迷しており、リストラをされていくのは校閲が先というのが流れであります。校閲をする人が少ないということは、何のチェックもなく、そのまま世に出版物が出されていくということであるため、質の低下が問題視されています。point 327 | 1

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写真:girly.today

こうしたことは、ドラマの特別版でも描かれており、出版不況を打破するためにやってきた新編集長が雑誌のウェブ配信を行い、今までやってきたスタッフをクビにするなどのことにそうした様子が現れています。丁寧な仕事が求められる校閲の仕事なども、ドラマの特別版では新編集長に否定されていくという様子も現実とリンクする部分です。小説の世界ではまだまだ必要な部類ですが、雑誌ということになると、そこまでの仕事はいらないのではないかと思われ、軽視されやすいという現実もありますが、質には大きな影響を与えます。point 314 | 1

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写真:kirei-navi.jp

校閲をする人は絶対に泣いてはならないとされ、それを泣かせる小説家は本物という格言も出版業界にはあります。作業を始めたら、食事などの休憩を挟みたくないという人もいて、ちょっと席を外しただけで感覚が変わってしまうのではないかという恐怖感とも戦わなくてはなりません。新聞、雑誌、小説などでも求められるもの、スピードなども違い、面白い職業であるのは言うまでもありません。こうした魅力をドラマが本質の部分で伝えているからこそ、人気となっていると考えられます。point 296 | 1

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