ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は11月2日、横浜国際総合競技場で決勝戦が行われました。
世界ランク1位のイングランドは、同3位の南アフリカに12-32で完敗。
ラグビー界ではイングランドが優勝するのではないかと候補に挙げられていましたが、2003年大会以来、2度目の優勝はなりませんでした。
決勝では南アフリカが優勝し、観客席も大盛り上がり。
そんな中、世界的にも波紋を呼んでいるのが、決勝で惜しくも負けてしまったイングランド選手の授与式での出来事でした。
試合後のメダル授与式ではイングランドのLOマロ・イトジェらが銀メダルを拒否。
この振る舞いが海外メディアでも報じられるなど、物議を醸しているが、
張本人は「これまでの人生の中で最も辛い経験」と振り返っていたことが明らかになりました。
下馬評では有利と目されていたが、南アフリカの強固なディフェンスを崩せずノートライで完敗。
準優勝に終わり、イングランドの選手たちは試合後、悔しさを隠せませんでした。
表彰式でのメダル授与式では、多くの選手がメダルを首にかけられた直後にすぐに外すなどの行為、
またエディ・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)ですら、ステージから降りる際にはメダルを外していたといいます。
中でも、LOのマロ・イトジェはワールドラグビー会長のビル・ボーモント氏と握手した後、
メダルを首からかけてもらうことを拒否し、そのまま手渡しで受け取りました。
こうしたイングランド選手のあってはならない振る舞いは、SNS上で批判が殺到するなどの事態に発展し、
「スポーツマンシップに欠ける行為」などと批判を浴びていました。
批判を浴びているイトジェ選手、負けた悔しさが態度に出てしまった結果、
紳士的ではない行為をしてしまい波紋を呼んでいますが、英放送局「スカイスポーツ」によると、
試合後は「正直、言葉にするのは難しい。ラグビー選手として、そしてこれまでの人生の中で最もつらい経験の一つなのは間違いない」と率直に振り返っていたようです。
また、フラストレーションを募らせていたようで、
「しっかりゲームに入ることができなかった。やりたかったプレーができず、僕らのスクラムにもかなりフラストレーションがたまった。しかし前に行かなければならなかった」と分析していました。
スポーツマンシップに欠ける行為があったイングランド代表選手。
ネット上からはこんな意見が寄せられています。
「実力不足だった事を受け止めて、ノーサイド精神を見せて欲しかったです。悔しい気持ちをこんな表現するのはNG ですね。多くの子供達も観戦してます。」
「どんなに悔しくても結果はきちんと受け入れるべき。決勝戦を戦った相手にも失礼だと思う。ラグビーは試合が終わったらノーサイドで両者ともに称えあうから素晴らしいなと思っていたが、これを見たらガッカリでしかない。格好悪い。」
「仕事で決勝戦は見れなかったけど、何か納得できないレフェリングがあった訳ではないんだね。それなら潔く銀を受け入れて欲しかったなぁ。アスリートにとってみれば金と銀ではとてつもない差があるのだろうが、その銀の価値を更に貶める愚行はやっちゃいけない。」
などのコメントが寄せられていました。
なかでも、悔しい気持ちはわかるが結果は結果で受け入れるべきだという意見が多かったように思います。
才能溢れる25歳は思うようにならないフラストレーションを募らせた結果、
メダル拒否という振る舞いに出てしまったのが非常に残念でしたね。