◼︎遺伝子疾患であるアルビノとは?
遺伝子疾患の1種であるアルビノは、ニュースなどで取り上げられることも多い疾患ですが、この言葉を聞いたことがある方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。
これはスペイン語とポルトガル語を語源とする言葉で、メラニンが欠乏してしまう遺伝子疾患を持つ方のことをこう呼ぶことが多いとされます。
本来の遺伝子が持つはずであるメラニン、つまり色素の情報が個体にうまく伝達をされず皮膚や体毛が白いこと、またその白さゆえの毛細血管の透過により目は赤色であることなどが特徴として挙げられます。
医学的にも研究が進められていて、日本では正式名・先天性白皮症と呼ばれています。
◼︎世の中のアルビノの割合は?
発症率としてパーセンテージで表すとおよそ0.
こうして人数で考えてみると意外と多く感じるというような方もいるのではないでしょうか。
海外ではもちろんのこと、日本人でもこの疾患を持っている方々の場合、その特徴的な肌の白さや赤い目といったポイントをプラスに生かしながらモデル活動やタレント活動をされている芸能人の方も数多くいらっしゃいます。
黒人アルビノの方々がその身体的な特異さゆえに迫害などを受けてしまったり、酷い場合には殺〇されてしまったりといった過酷な現実があることからすると、日本はこの遺伝子疾患に対しては比較的理解の進んでいる国と言えるのですが、それこそがモデル活動やタレント活動を通してこの疾患の認知度を高めようとされている方々の努力の成果とも言えるでしょう。
◼︎アルビノとメラニン色素との関連性は?
また、この疾患はメラニン色素が極端に少ないということから、寿命が短いとされています。
そのメラニン色素の欠乏状態にはやはり個人差があり、肌の白さから欠乏の状態が見てとれることも多いのですが、このメラニン色素の量が寿命にも関わっているのです。
私たちの日常生活において、メラニン色素は紫外線などといった有毒な光線から肌を守る役割を果たしています。
しかしアルビノの場合はメラニンが欠乏しているために肌を守る役割を果たすことができず、正常な遺伝子情報を持つ人々に比べて紫外線による炎症での水ぶくれなどを引き起こしやすかったり、酷い場合には皮膚ガンを発症するリスクを伴っています。
つまり、メラニン色素の欠乏が酷い方ほど寿命にマイナスの影響を引き起こしやすいと言えます。
以上のことが寿命が短いとされる原因なのですが、日本人においてもその点は決して例外ではありません。
むしろ、日本人でこの遺伝子疾患を持つ方々の場合、そのリスクがより高くなっているとも言われているのです。
たとえば日本に観光に来ている外国の観光者の人々が、「日本の夏は異常に暑い」などとコメントをしているニュースを目にしたことはないでしょうか。
その理由は、日本は直射日光の当たっている時間が、他国に比べてもかなり長時間であるためです。
よって、メラニン色素が欠乏しているアルビノにとって、日本におけるこの特徴は健康面において非常にマイナスにはたらくことになります。
ここまで、遺伝子疾患の1種であるアルビノについての解説と日本における存在をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?私たち1人1人がこの疾患についての認識を深め、理解を示していくことが、差別の撤廃や迫害の撤廃につながっていくはずです。
この記事が1人でも多くの方々に届き、それぞれが感じたことを大事にしていただますように。
[著作権者VONVON /無断コピー、無断転載および再配布禁止(違反時の法的措置)]