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電気椅子での死刑執行は現在行われているの?


日本での死刑執行のケースでは、絞首刑が採用されています。この場合、死刑囚が立っている所が下に開放され、首を吊る形となります。実際にスイッチを押して死刑執行をする場合には、3つのスイッチを看守3人が押し、誰が押したか分からないような形で執行を見届けることができます。世界には様々な死刑執行の方法がありますが、その中でも電気椅子による死刑執行の方法はとても残酷であると言われています。現にこの方法を採用していたのはアメリカとフィリピンの2カ国のみであり、フィリピンに至っては今現在電気椅子による方法では行なっていません。

写真:wedge.point 59 | ismedia.point 67 | jp
電気椅子による死刑執行のメカニズムですが、まず頭部、胸部、胴部、両手、両足首をベルトで締めます。そして、電極となるものを頭部と足首にくっつけます。そこに電流を流すことにより、人体に強烈なダメージを与えることができます。実際に電流を流すと、人間の体内は60度以上となり、内臓に相当なダメージを与えることになります。筋肉系統にダメージを与えるため、死刑執行の際には死刑囚におむつをつけさせるなどの対処をします。そして、何回か電流を流して、死刑執行を確実なものにしていきます。point 304 | 1

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写真:howtravel.point 69 | com
死刑執行の方法として電気椅子を用いたケースはアメリカの一部の州、フィリピンのみとなっています。フィリピンの場合には、1926年から1976年の50年間において使用されたのみであり、今はそのやり方をやめており、2006年には死刑執行自体が廃止されている状況です。そして、アメリカにおいても、実際に電気椅子で死刑執行をしたケースは5件しかなく、決してポピュラーだったわけではありません。これはアメリカでは州によって死刑執行の方法を選ぶことができ、電気椅子はその中の1つに過ぎず、その中から決めることができるため、選ばれることが少なかったということです。point 346 | 1

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写真:japaneseclass.point 73 | jp
また、電気椅子による死刑執行は死刑執行人の存在が必要になるものであったというのも大きく関係しています。電気系統に詳しい人がいなければ成立しないため、専任の死刑執行人を必要としました。ほかの死刑執行の方法であれば、専任の死刑執行人は必要としませんが、電気椅子の場合には必要であったため、そうしたことも電気椅子が敬遠される要因となりました。また、20世紀末に電気椅子での処刑の模様がテレビなどで流され、それがあまりにも残忍であったことが、異常な刑罰という風潮を呼び、憲法裁判所などで違憲とされるようになりました。point 329 | 1

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写真:newfla.point 66 | com
アメリカでは州によって死刑があるところ、廃止をしているところなどがありますが、死刑廃止を掲げる州が増えていることも追い打ちとなっています。電気椅子による方法が死刑執行の唯一の方法だったネブラスカ州では2008年に死刑制度自体が廃止されたため、実際に電気椅子による死刑執行ができるところは減り、ほとんどが絞首刑、もしくは薬物投与による死刑執行が一般的となりました。ところが、一部の州では死刑執行に使う薬物が手に入りにくくなったという理由で電気椅子による死刑執行の方法を取り入れるなど、州によって様々です。point 320 | 1

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point 6 |
写真:ameblo.point 66 | jp
意外なことにアメリカでは州によって死刑制度自体が廃止されるなど、日本の国民感情ではあまり理解しにくい状況となっています。これには、実際にこうした執行の様子を見ることができるという背景もあり、それを見てあまり残忍で残酷だというのがわかり、電気椅子によるやり方は憲法違反などの動きが出てきて、廃止されることも出てきます。ただ、州による事情もあるため、今後も電気椅子による執行という可能性自体はなくなることはありません。ただ、これまでにもそうした死刑執行のケースは少なかったということを考慮する必要はあります。point 320 | 1

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