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    Categories: HEALTHLIFE

日本特有?花粉症は海外ではない?


日本人のアレルギー発症件数が一番多いのが花粉症です。春のスギ花粉が一般的ですが、その他にもヒノキ、イネ、ブタクサなど多くの樹木の花粉症が存在します。花粉の飛散は冬場は比較的落ち着いていますが、複数の花粉症を持つ人も多いので季節を問わず悩まされるケースも少なくはありません。全国調査では日本人口のおよそ25%が花粉症患者だと発表されています。しかし、年々患者数は増加傾向にあるため正確な数字を出すのは難しいのが現状です。花粉症が増え始めたのは1970年代に入ってからとされており、その頃に子供時代を生きた40代~50代に多く患者が見られると言います。

 


写真:ameblo.jp

その理由として、杉の増加があります。杉はもともと建築資材として多く利用されてきており、戦後に都市を再建するために拡大造林計画が推進され杉が大量に植林されました。現在、日本の人工林の約40%が杉林だとされています。杉花粉は樹齢30年頃から飛散しはじめるため、ちょうど高度成長期の頃に花粉の飛散が増えました。しかし、その頃になると安い外国杉が増えたことで国産杉は需要がなくなり、放置された杉林によってスギ花粉の飛散量が劇的に増えたのが今の現状です。当時に比べると10%~15%は患者数が増えていると言われており、花粉症患者の低年齢化もあげられてきています。point 344 | 1

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写真:livestrong.com

アレルギーは体質が関係してくるため、家族の中でアレルギー疾患を持っている人がいると高い確率で発症しやすくなるでしょう。ただし全ての人が遺伝で発症するわけではなく、基本的には後天的な環境が問題であると考えられています。良く理由としてあげられるのが食生活の変化による栄養不足や偏りです。他にも現代人に多い寝不足やストレスは免疫力を低下させます。さらに大気汚染やハウスダストなどの住環境も関係しているとされています。point 278 | 1

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写真:news.nicovideo.jp

花粉症は日本では一般的なアレルギーですが、海外で問題になっている話しは聞きません。在日外国人が日本に来てから花粉症を発症したという話もありますし、杉自体が日本固有の植物ということもあって花粉症日本固有説というものが出ています。結論から言えば、海外でも花粉症の原因となる植物が存在し、その人の身体に抗体ができれば発症します。例えばアメリカではヒノキ、アカシア、ハンノキなどの花粉症があり、その情報サイトもあるほどなので患者数は決して少なくはありません。また、ヨーロッパではイネ科の植物による花粉症患者が多いとされており、フランスではここ30年ほどで患者数が増加しているとされています。杉は海外にはあまりないのでスギ花粉に悩まされている人はほぼいませんが、その他の樹木による影響は受けているようです。point 424 | 1

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写真:covington.allamericanhealthcare.net

実は花粉症の起源でいえば19世紀のイギリスまでさかのぼります。牧草地の草が枯れる時期になると多くの人がくしゃみ、鼻水、熱っぽさなどに悩まされたと言い、これを枯れた草に触ったせいだとして古草熱と呼んでいました。日本では1964年に日光地方でスギ花粉症が報告されたのが初めてですが、イギリスでは180年も前にすでに報告されていたわけです。症状としては恐らくもっと以前から現れていた可能性もあります。

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写真:allabout-japan.com

全世界で悩まされている症状ですが、お隣の韓国や中国では患者数は極端に少なくなっています。一説ではキムチなどの食事が影響しているとも考えられていますが、日本に来ることで発症する人がいることを考えると一番の理由としてはやはり杉が少ないことでしょう。実際に該当する植物がない海外に行くことで花粉症から逃れることもできます。しかし韓国や中国には黄砂やPM2.point 252 |

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5が深刻になっているので、必ずしもアレルギーから解放されるとは言えないかもしれません。point 43 | 1