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普通のワインと何が違うの?ボジョレーヌーボーの知識


ワインはどれでも同じだと思っている人はまだまだ多くて、原産国やブドウの種類についてほとんど知らず、適当に選んでしまうこともあります。赤ワインと白ワインの違いくらいはわかっても、銘柄までは知識がなく、ワイン用語についても全く知らない人もたくさんいるので、レストランでワインリストを見せられても困ってしまいます。


写真:wave-news.net

ワインについて話題になったとき、よく耳にするのが「ボジョレーヌーボー」です。特にバブルの時代には一大ブームになり、ワイン好きでもそうでなくても絶対に手に入れなければいけないもののように扱われていました。現在は当時のようなブームは去りましたが、愛好家の間では毎年楽しみにされていて、普段はワインを飲まなくてもボジョレーヌーボーが出ると買うという人もいます。

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写真:rakuten.co.jp

ボジョレーヌーボーとは、フランスのブルゴーニュ地方のボジョレーという地域で栽培され、その年に収穫して仕込んだ新しいワインを指します。ガメイ種という品種のブドウを使い、指定された特定の地域内で栽培、収穫されたものだけが使用を認められています。毎年11月の第3木曜日が解禁日と法律で決まっていて、日付は毎年変動します。以前は11月11日が解禁日でしたが、祝日と重なったり日曜日で店が休みだったり不便なこともあるため政府が第3木曜日を解禁日に指定しました。point 291 | 1

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写真:suntory.co.jp

ワイン作りにはいくつかの手法がありますが、ボジョレー地域ではブドウを破壊せずそのまま大きなタンクに入れて、自然の重みで果汁が流れ出して発酵が始まる方法を採用しています。発酵する過程で炭酸ガスが生成されて、同時にアルコールやアミノ酸なども作られます。

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写真:lazuli.info

タンニンが少なくて色が濃く仕上がるのが特徴で、炭酸ガスが酸化を防止するためフレッシュな口当たりになり苦みや渋みが抑えられます。普通のワインはタンニンが多く含まれているため冷やすと苦みが目立ったり飲みにくくなってしまいますが、ボジョレーヌーボーは少し冷やしたほうがすっきりして後口がよく、さっぱりと楽しめます。

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写真:kaminoshizuku.jp

自然発酵で炭酸ガスを生成する手法なので、その年に作られた若いワインでもじゅうぶん美味しく飲めるのがボジョレーヌーボーの特徴です。フランスでは解禁と同時にワイン祭りが開かれて観光客も楽しみにしています。世界各地にも空輸されるので、ワインの愛好家は毎年解禁日を心待ちにしていてお気に入りの銘柄を予約したり、試飲会を開いたりしてその年最初のボジョレーヌーボーを味わうのが習慣です。

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