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遅れる日本の産婦人科!環境有害物質の知識がない産婦人科医が多すぎる?


妊婦に対して環境有害物質のことをかならず話すと答えた産婦人科医は2割に満たないという調査結果がアメリカで報告されたことが明らかになりました。調査した研究チームは、全米の産婦人科医2,500名を対象に、「妊産婦に対して環境中の有害物質への曝露をどのように指導しているか」ということを調査しました。これは全国規模で実施された初めての調査でありますが、80%近くの産婦人科医が、妊婦が有害物質に曝されるのを防ぐために医師の手助けが重要であることを認識していたものの、実際に妊婦と積極的に話し合う時間を取っていると答えた産婦人科医はわずかだったんです。


写真:www.suppleking.ne

いつも環境有害物質への妊婦の曝露について妊婦と話し合うようにしていると答えたのは20%未満であり、環境有害物質には蓄積性のあるものが多いため妊婦や胎児には特に有害であるといった事実について専門的な講習を受けたことのある医師は15人に1人に過ぎませんでした。また、調査された医師から多く聞かれたのは、不十分な知識しかないため、自信をもって妊婦にどうすべきかを指導することができないという声もありました。また、妊婦はもっと切迫した健康問題、たとえば日々の食事をどうするか、座ってばかりでよいのか、太り過ぎをどうするか、糖尿病になったらどうするか、というようなすぐに解決しなければいけない事柄を抱えていて、環境有害物質まで手が回らないと言う医師もいたそうです。point 397 | 1

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写真:mamari.jp

調査の一環として医師らの意見を自由に話し合ってもらい、家庭でも職場でも、周囲にいくらでも存在する種々の化学物質について、妊婦は必要以上に神経質になっていることが多いと感じている医師が多いことも明らかになりました。あまりにも多すぎていまさら避けることは不可能なのだから、気にしすぎるのはかえってよくないというのである。環境問題が、簡単に私たちの手に負えるような問題でないのは確かだとしても、それでも医師が妊婦にできることはたくさんあるはずだ、と研究チームは指摘しています。point 297 | 1

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写真:mamari.jp

昨年、女性の健康に関する2つの専門団体(米国産婦人科学会と米国周産期医療学会)が共同で「毒性環境化学物質への曝露に関する委員会声明」を発表し、環境有害物質が女性に与える危険性を訴えたところではありますが、現実には、製薬会社が医薬品を売り出す前に入念なチェックが必要なのに比べて、化学物質にはそのような法的規制は存在しておりません。また、妊婦や乳幼児への影響を事前にチェックしているところはほとんどないといいます。point 268 | 1

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写真:www.mag2.com

研究者たちは、「私たちは、もっとも危険な化学物質がどこに使われているのか、どのようにそれらに曝露しているのか、それがどのくらい健康に影響を及ぼすのかほとんど知りません。私たちは保健医療の専門家として、化学物質の安全性と毒性影響を製造会社が明確にするよう義務付けることを、政府に提言していく必要があります。」と述べました。

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