「東京五輪のマラソンと競歩を札幌開催に変更する」ーー
東京オリンピックに関する突然のニュースが日本中に衝撃を与えました。
IOC(国際オリンピック委員会)トーマス・バッハ会長の『強権発動』を非難する声もある中、
2020年東京五輪の「マラソン」と「競歩」の札幌開催が正式決定したと各メディアが報じました。
マラソンと競歩の開催地が東京から札幌へと変更が決定した1日、
札幌市内で報道陣の取材に応じた札幌市の秋元克広市長と鈴木直道知事に笑顔はありませんでした。
会見では「東京で準備してきた方の気持ちを考えると、大変重い決定だ」と口をそろえた2人。
急転直下で決まった札幌開催で準備への不安だけでなく、
「棚ぼた」を受けた形の札幌市に、批判が相次いでいるためだといいます。
「極めて異例。時間がない中で進めないと」ーー。
1日に札幌で行われた両自治体幹部による行政懇談会(道市懇)。
秋元市長が鈴木知事にこう切り出すと、知事は「大会成功に向け、緊密に連携したい」と応じました。
今回の札幌移転は世間に衝撃を与えるだけでなく、東京都が準備してきたものをすべて台無しにするような結果となりました。
指摘されているように、確かに遅すぎる「直前の決定」であるため、混乱や困難は否定できません。
それでも、選手、観衆、スタッフの生命の安全のため、万全を期すのは賢明な選択だったのかもしれません。
本番まで9カ月、、、。
コース設定や警備、イベントとの調整や経費の負担など、課題は山ほどある中、
道市懇で知事と市長は、道と市が連携し、五輪への体制を強化することで一致したが、
道側は「道財政は厳しく、負担は抑えたい」のが本音。
市が、道の支援をどこまで受けられるかは不透明です。
道市懇直前、市幹部は秋元市長にこう進言。「カメラの前で笑わないでくださいね」…。
知事と市長は終始、報道陣の前で笑顔を見せませんでした。
非公開の道市懇でも、市長は知事に「都民の気持ちを大切にする取り組みをしたい」と切り出し、
知事も「私も元東京都職員。努力した都民の思いを受け止めたい」と応じ、東京都への配慮を見せました。
市によると、IOCによる札幌開催案が報道された10月17日以降、
市広報部には、電話やメールなどで延べ約200件の意見が寄せられているそうで、
7割は札幌開催に反対で「札幌は辞退すべきだ」「札幌は泥棒」などがあるといいます。
責任は全てIOCにあるのでは?と思いますし、札幌に責任の重みはないのではと思いますが、
政治的な力関係やら因縁やらを被せられたらもはやオリンピックの本来の目的や精神が根本から歪められることに憤りを感じる人は少なくないでしょうね。