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名作漫画「ホットロード」の魅力は?


「ホットロード」は日本の少女漫画です。2014年に映画化されていて、今尚人気の高い作品になっています。あらすじは、中学2年生の少女である宮市和希が主人公です。和希は親の愛情を感じることができないまま育ち、母親の誕生日に「不良になる」と告げます。髪の毛を染めて家出し、学校も行かなくなりました。ある日、暴走族の切り込み隊長の春山洋志に出会います。二人はやがて一緒に暮らすようになりますが、和希は春山を愛するようになり、暴走族やケンカなどせずに側にいて欲しいと思うようになるのです。


写真:akamaized.net

ある日、事件は起こり、春山は総頭になりライバルの暴走族との抗争に巻き込まれてしまいます。抗争中に春山はトラックにはねられてしまい、危篤状態になってしまうのです。和希は病院に駆けつけますが、春山の姿を見て取り乱してしまいます。和希の姿を見て、必死に止めようとする母親がいるのですが、この時初めて和希は母親の愛情を感じることができるのです。春山の命は助かったのですが、左半身に麻痺の後遺症が残ってしまいます。point 268 | 1

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写真:cdninstagram.com

和希は春山の事故をきかっけに暴走族をやめ、高校に通うようになりました。そしてリハビリを続けている春山をサポートするのです。「ホットロード」は当時学生たちを中心に大ヒットした漫画です。たくさんの読者を引き付けたわけには、社会や大人たちへの反発が描かれていたからでしょう。

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写真:goo.ne.jp

主人公の和希は父親を亡くし、母親と二人で住んでいるのですが、母親には付き合っている男性がいて、自分はいらない子ではないのかと孤独感を抱えていました。ある日、暴走族のメンバーである不良少年の春山と知り合うのですが、二人は社会の偏見や家族の問題などにそれぞれ悩んでいることに気付きます。

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写真:ytimg.com

若者の思春期特有のデリケートな心が丁寧に描かれていて、和希の視点から若者を理解しようとしない社会や大人への反発に当時の読者たちは共感していったのでしょう。春山は少女漫画では新しいタイプのヒーローで、複雑な家庭環境に育ちながら、和希を救う春山の姿に当時の女子たちは夢中になり、男子の中にもこの少女漫画は読んでいたという人が多くいる作品です。

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写真:ameba.jp

「ホットロード」の絵はやわらかいタッチで美しく、作者は他にもたくさんの作品を描いています。思春期特有の悩みや将来への不安、家庭環境などが丁寧に描かれた作品で、1986年1月に発表されてから年月は経ちますが、今も尚ファンから愛されている作品です。

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