2017年10月から放送されているTBS系ドラマ「監獄のお姫さま」で主演を勤めている小泉今日子。10代から20代後半の女優が主演を務めるドラマが多い中で、50代の小泉今日子が主演を務めるドラマが放送されることはとても珍しいことです。ただ、小泉今日子の50代とは思えないほどの美貌とスタイルやナチュラルかつ表現力のある演技を見ると、今でもドラマの主演として抜擢されていることに多くの人が納得できると思います。女優として活躍している現在の小泉今日子しか知らない若い世代の方も多くなっていますが、元々は80年代のアイドルブームの絶頂期にデビューしたバリバリのアイドルでした。
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アイドルデビューを果たした1982年当初は、可愛らしさを前面に出したアイドルの王道を行く松田聖子が女性アイドルの頂点に立っており、小泉今日子も当時流行していた聖子ちゃんカットでアイドル活動をスタートさせていました。その後、松田聖子とは違った大人の雰囲気を前面に出した同じ「花の82年組」の一人である中森明菜が大ブレイクを果たし、女性アイドル2強時代を形成した中で、小泉今日子はこれといったヒット曲にも恵まれず「花の82年組」という同期アイドルの中の一人的な存在に甘んじていたのです。
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しかし、髪型をショートカットにしてリリースした5枚目のシングル「真っ赤な女の子」から一気に注目を集め、7枚目のシングル「艶姿ナミダ娘」や人気ドラマとなった「あんみつ姫」への出演でトップアイドルとしての礎を築いたのです。そして、9枚目のシングルで初のヒットチャート1位を獲得した「渚のはいから人形」で紅白歌合戦に初出場を果たし、ドラマや映画などに数多く出演するようになると人気が爆発し完全にトップアイドルの仲間入りをしたのです。
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ただ、通常であればトップアイドルとなった以降も王道アイドル路線を貫くのが当然のことだと思いますが、小泉今日子の凄いところは自らの意思でこの路線を簡単に捨てることができたということです。当時は所属タレントよりも事務所の力の方が圧倒的に強い時代でしたが、既存の王道アイドル路線を貫く戦略を採るためにアイドルとしての型にはめようとする事務所に対して嫌気がさした小泉今日子は、芸能界を辞める覚悟をして事務所に無断で髪型を刈り上げるという荒技に出たのです。
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事務所側はこの行動を受けて、すでに決まっていた仕事に対する対応に追われましたが、結果としてこの突然の髪型チェンジが小泉今日子をさらにワンランク上のアイドルへと押し上げることになり、従来のアイドルが歌うはずもなかった「なんてったってアイドル」が17枚目のシングルとしてリリースされました。
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そして、この楽曲のリリースをきっかけに小泉今日子はステージで奇抜で派手なデザインの衣装を着用したり、アイドルとは思えないような発言をするようになるなど、従来の「可愛いアイドル」という枠にとらわれない自己主張のできる新たな時代のアイドル像を作り上げたのです。その結果、従来のアイドル像をぶち壊して自分の思い描いた道を突き進む小泉今日子の姿にかっこよさを感じる女性ファンが増大し、男性だけではなく多くの女性も憧れる存在となりました。
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そのため、小泉今日子の言動に多くの注目が集まるようになり、テレビや雑誌などで紹介した自身の愛読書やお気に入り商品などの売り上げが一気にアップしたということも度々あるなど、その影響力は絶大なものでした。そういったことから、小泉今日子が出演したテレビCMの商品は必ず売れるとされ、トップアイドル時代から2017年の現在に至るまで数多くのテレビCMに出演しています。
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このように現在でも芸能界で活躍し、今でも多くの女性からかっこいい存在として支持されている「小泉今日子」という存在を作りあげたのは、芸能界を辞める覚悟をしてまで事務所に反旗を翻し髪型チェンジを強行した小泉今日子本人の当時の行動にあります。