セルフカットに求められるのは腕だけでなく、空間認識能力、デザイン力も重要です。仕上がりが不自然にならないよう工夫しなければなりませんが、苦手とする美容師も少なくないくせ毛の対処法なども考えなければなりません。
梳きバサミのスキ率は15%から20%程度で美容院風に仕上がる
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くせ毛のカットを美容師に任せると失敗した、というケースは後を断ちません。美容師によってはくせ毛カットが得意と謳いながらも、不格好な仕上がりになる場合があります。信頼できる美容院が近所にない、あるいは美容院へ行く時間がなければ、コームやゴム、ハサミを入手してセルフカットを視野に入れましょう。梳きバサミの入れた部分で切れる割合、スキ率は15%から20%を選ぶと失敗が少なく済みます。プロ仕様のハサミを改良したモデルを使うと引っかかる感覚がなく、美容院で切るような毛先に仕上がります。
くせ毛を切るときは水で濡らす
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髪を梳くときは事前に目の細かい櫛でとかします。うねったままの髪があると、切った後に長さが揃いません。次に髪の毛を4つに分けてブロッキングします。耳よりも前方から後頭部までの根元をヘアクリップで留め、髪を濡らします。くせ毛ではない場合は少しだけ濡らせば十分です。髪の毛の広がりを抑える他、髪本来の長さに揃えることを可能にします。髪の束は横幅5cmに分け、髪の毛を奥へと引きます。頭皮から毛先までの3分の1、3分の2の位置にハサミを入れますが、ボリュームアップをしたい部分があれば頭皮に近い場所で、内側を短く切ります。自然と立って、重なった毛の下から盛り上げます。
襟足のカットが難しい後ろ髪
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後ろ髪を切るときは、指を上手に使うことがポイントです。襟足で後ろ姿の印象が変わりますが、トップや再度のバランスを見てからカットを始めましょう。指の間で毛束をつかみ、はみ出た部分は指に沿ってハサミを入れていきます。レザーカットで襟足をカットする場合も指に髪を挟み、ハサミの刃を寝かせて削ぐように切っていきます。
自分で髪を切るときの環境
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セルフカットの場所は洗面所が台頭していますが、照明が明るいフローリングのリビングなどを選んで三面鏡を用意すると切りやすくなります。日光の入りにくい洗面所の洗面台は照明を点けても暗く、見えない細かな所が仕上がりに影響します。切って落ちる髪を受け止める新聞紙を敷く、あるいは大きな袋を準備し、セルフカットが終わった後は掃除機で吸い取りましょう。
ドライカットとウェットカット
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美容院では、洗髪をしない、もしくは髪を洗って乾かしてから切る方法をドライカットと呼んでいます。約2か月先の状態がイメージしやすく、くせに合わせてカットできることがドライカットの強みです。髪の動きが確認できるため、無造作な毛束感を作るときに向いています。一方で摩擦が生じやすいため髪が痛みやすく、時間がかかる傾向があります。髪を濡らして切るウェットカットは髪が柔らかくなるため切り口が綺麗で、はっきりとしたシルエットが決まることが特徴です。翌日以降のセルフカットの難しさと、シルエットの崩れやすさには気をつけなければなりません。
まとめ
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美容院にお金をかけず、細かな要望を叶えられるのがセルフカットです。出費をなるべく抑えたいのが一般的な考えですが、少々高くついてもプロ仕様のハサミを選ぶことが推奨されます。慣れない内は不自然な仕上がりになりやすく、人目を惹く可能性可能性は否定できません。できる限り髪を切る環境を整えて切ると、いずれは雑談でどこの美容院へ行っているのかと聞かれるようになります。