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水風呂に口止め「しつけの陰湿化」〇待から児童救った教諭が見逃さなかったものとは


以前、福岡県筑紫野市で当時8歳の長女を水風呂に入れて〇害しようとしたとして、母親と内縁の夫が○人未遂容疑で逮〇されました。「うそをつかない」などと誓約書を書かせ、約束を破ると痕が残らない水風呂に入れ、他言しないよう口止めも。自宅に閉じ込めて謝罪文を書かせた東京都目黒区の事件や、冷水シャワーを執拗(しつよう)に浴びせた千葉県野田市の事件とも重なる「しつけ」と称したぎゃく待の陰湿化。外部から見えにくいぎゃく待がさらに巧妙化し、早期発見をより難しくしています。

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陰湿化

「親に止められているから…」。小学校で体のあざについて聞かれた長女は口ごもったそうです。同日に児童相談所に保護され、やっとぎゃく待を告白しました。「幼少の子にとって親の言葉は誰よりも重い。口止めされたら言えないだろう」と、筑紫野署幹部は推し量りました。

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こころの探検

捜査関係者によると、母親と八尋潤容疑者は「やくそくをわすれない」などの誓約書を複数回書かせて机の前に貼らせ、守らなかった数に応じて水風呂の入水時間を決めたといいます。以前には冬に両手両足を縛って浴槽いっぱいの水風呂に入れたこともあったそうです。意識を失った長女に蘇生措置をしたり、救急車を呼んだりすることもなかったのです。八尋容疑者は水風呂を選んだ理由を「たたいてあざが残るといけないと思った」と供述しました。point 261 | 1

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「もうおねがい ゆるして」「もうぜったいぜったいやらないからね」。目黒区の事件で、亡くなった5歳女児は謝罪文を書き残しました。両親から午前4時に起床して書き取りなどを命じられ、学校にも通わせてもらえなかったのです。野田市で10歳女児が亡くなった事件では、一度は女児が学校のアンケートでぎゃく待を訴えたが、父親が「お父さんにたたかれたというのはうそ」と女児に書かせた書面を児相に提出していたのです。point 251 | 1

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はてなダイアリー

西南学院大の安部計彦教授(児童福祉)は「親が逮〇されるぎゃく待事件が近年大きく報道され、親は傷を隠したり、見つからないようなやり方をしたりと巧妙化している」と指摘しています。真冬に水温11度の水風呂に入れた筑紫野市の事件でも、命を落とす可能性が十分にあったのです。長女の命を救えたのは、教諭がたった一つのあざを見逃さなかったからでした。point 226 | 1

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小さな異変

長女のあざを見つけた日、教諭はすぐに教頭に報告しました。衣服をめくると別のあざもあったため児相に通告し、筑紫野市教育委員会の担当者は「普段は衣服の下まで確認することはない。最悪の事態を防げて良かった」と胸をなで下ろしたそうです。この小学校は毎月、いじめ被害などを尋ねるアンケートを実施していたが、長女がぎゃく待を訴えることはありませんでした。児相は2017年秋、長女の体の傷を確認し、母親を指導。18年春に家庭訪問した際には異常はなかったといいます。point 230 | 1

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Yahoo!ニュース

福岡県と県警は、重大事案でなくとも注意が必要なぎゃく待情報まで共有するようにしました。ただ、17年当時は事件性のある事案や親が抵抗するケースに限定しており、児相は県警に伝えていなかったのです。

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ぎゃく待の早期発見のため、高知県や大分県など少なくとも全国12自治体は警察とぎゃく待情報の全てを共有。一方で、「逮〇されるかも」と児相への相談や情報提供をためらうケースが出るのではないかと、全件共有には慎重論も根強いようです。親への恐怖心や羞恥心からぎゃく待を隠そうとする子どももいるため、学校のアンケートも限界があります。教諭や地域の大人たちが『家に帰りたがらない』などの小さな異変を見逃さないようにするしかないのです。point 211 | 1

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