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藤川球児の「火の玉ストレート」はなぜメジャーで通用しなかったのか


メジャーに挑戦する前の藤川球児の投げるストレートは、わかっていても打てないと言われるほどのものでした。抑えピッチャーということもあり、ストレートばかりを投げ続けて抑えるというのは圧巻であり久しぶりの本格派投手の登場に球界は大いに湧き上がりました。藤川球児がメジャー挑戦をするとなった時には、その火の玉ストレートがどれほど通用するものなのか胸を躍らせたファンは少なくありません。

 


写真:matome.naver.jp

ところが蓋を開けてみると全くの期待はずれの結果になり、メジャーでは3年間で1勝1セーブの記録しかあげることができませんでした。単純に力が及ばなかったと言えばそれまでですが、メジャーに行く前の藤川球児は外人選手相手にもストレートでねじ伏せるピッチングをしていただけに、全く通用しなかったことに対してなぜという気持ちが湧いてくるものです。

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写真:hanshintigers.jp

藤川球児の火の玉ストレートが通用しなかった理由をあげるとするならば、メジャーに挑戦をした時にはすでに力が衰え始めていた時期というのがあげられます。2005年に頭角をあらわしてからは、毎年のように50試合以上の登板をしていましたから、どれだけ優れた選手であっても消耗は避けられません。抑えピッチャーの場合には一試合に掛かる負担というのは少ないものの、登板数が多いだけにシーズンが経過をすればするほどに消耗をしていきますから、メジャーに行った時にはすでに全盛期でなかったとみることができます。point 319 | 1

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写真:daily.co.jp

藤川球児のストレートというのは、伸びはありますが休息自体は他の速球派と比較をして飛び抜けて速いというわけではありません。特に150キロオーバーのストレートを投げる投手がたくさんいるメジャーにおいては、伸び自体は優れていても球速自体がそれほど速いわけではないため、決して手が出ないという球ではなくなってしまいます。更に衰えが見え始めていたということもあわさって、メジャーレベルで言えば少しいいストレートを投げる程度のピッチャーになってしまっていたため、通用しなかったとみることができます。point 313 | 1

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写真:baseballking.jp

怪我をしてしまったというのも通用しなかった大きな理由のひとつにあげられ、スポーツの世界にもしという言葉は禁物ではありますが、故障がなければ1勝1セーブ程度の記録で終わったとは考えにくいだけに調子を上げ始めたときに故障をしてしまい、手術を受けることになってしまったのは痛恨でした。手術の影響によって更に球速が落ちてしまっては、どれだけ伸びのあるストレートを投げても超一流の選手が集うメジャーでは打つことはそれほど難しいものではありませんから藤川球児にとっては更に苦しい状況に陥ってしまいました。point 320 | 1

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写真:jp.reuters.com

そして、更に致命的だったのが藤川球児はストレートこそが武器であり、それ以外にこれと言って通用する武器がなかったのもメジャーで成績を残すことができなかった理由となります。フォークボールやカーブといった球種はあるにしても、ストレート主体のピッチングをしていた藤川球児にとってメジャーに行ってから変化球主体のピッチングに切り替えるのは難しかったと言えるでしょう。ストレートがあるからこそ変化球が生きていたわけで、変化球自体はレベルが低くはなくても特筆すべきものもない以上、ハイレベルのメジャーで通用するには厳しいものがあり、期待はずれの結果になってしまったのはある意味当然の結果と言えます。point 365 | 1

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写真:sankei.com

結論からすれば不運も重なったことで、メジャーでは通用しないレベルにまで下がってしまったということになりますが、全盛期の活躍からすればこのような結果は残念なものです。常に力を発揮できるようにするのもプロの実力と言ってしまえばそれまでですが、ファンからすれば全盛期にメジャーのバッターをストレートできりきり舞いさせる姿を見たかったというのもまた事実ではないでしょうか。

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