14日、女優の杏がYouTubeに上げた弾き語り動画が話題になっています。自宅とみられる場所でギター片手にフォークシンガー・加川良の「教訓1」を歌う杏の姿には、強力なメッセージが込められていると評判を呼び、現在再生回数が200万回を超えています。
新型コロナウイルスへの対策が後手後手に回っている政府への不満が叫ばれる昨今、杏のように芸能人たちもいよいよ黙っていられなくなっているようです。
杏の動画の概要欄には『#StayHome #ステイホーム #おうちにいよう』というハッシュタグが付けられているので、自粛・自宅待機を推奨する目的で撮影されたものだと思われます。
しかし、杏がわざわざ『教訓1』という歌を選んだことには、もう少し踏み込んだメッセージが込められているのではないかとも言われています。
50年前、ベトナム戦争への反戦運動が盛り上がっていた時期にリリースされたこの曲は、いわゆる反戦歌で、言うまでもなく体制を批判する歌なのです。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、医療現場で疲弊する人、経営が成り立たなくなって悲鳴を上げている人など苦しむ人は増えるなか、安倍首相は星野源のコラボ動画をアップし炎上。
一方で、補償についてはスピード感がなく一向に進まない。こうした状況を杏なりに憂えているのでは…。
フジテレビ『直撃LIVE グッディ!』では、杏の動画を取り上げ、MCの俳優・高橋克実が「教訓1」の歌詞に触れながら、「(リリースから)50年たっても“お上”の立場は変わらないね」と今の政権を皮肉る一幕もみられました。
そんななか、安倍晋三首相が国民1人当たりに10万円を一律給付することを検討するというニュースが報道されると、女優・松田美由紀がこれに反応。
ツイッターで「なんで、一律10万、、この時期、物凄くお金持ちになってる人もいるかもなのに?」「マスクとか一律10万とか、、もう、ちゃんと考えてよ」と、政府への批判をつづっています。
また、この10万円給付に際し、経済同友会の桜田謙悟代表幹事が「電子マネーでの給付が望ましい」との考えを示したことについて、「苦笑するニュース」というタイトルのブログを更新したタレントで歌手・女優の鈴木蘭々。
「80歳のスマホも使えないガラケーも通話をギリギリ使えている程度の老人の母にも電子マネーですか。。」「こんなに今の日本の電子マネーインフラと働き手の今の現状がわからない経営者の同友会なんていらない」とバッサリ斬り捨てています。
このように芸能人たちが続々と政権やその政策への不安・不満をこぼし始めているのです。
これまでは芸能人が政治的な発言をすると、嫌悪感を示す人が一定数いましたが、新型コロナの影響で国民全体に不安と不満が蓄積してきた今、逆にこうした政治的メッセージを発信する人を支持する声が増えてきているように思えます。
とはいえ、スポンサーの顔色をうかがわなきゃいけない事務所サイドとしては、タレントに好き勝手発言されるのは困りもの。
安倍首相が例のコラボ動画をあげて炎上した際も、星野源は「僕自身にも所属事務所にも事前連絡や確認は、事後も含めて一切ありません」とコメント。本当はもっと言いたいこともあったかもしれませんが、これが精一杯だったでしょう。
影響力のある有名人たちのSNSやブログは、今後もやはり気になるところです!