ドラマや情報番組の司会などで幅広く活躍した俳優の岡江久美子さんが4月23日午前5時20分、新型コロナウイルス感染による肺炎のため東京都内の病院で死去しました。63歳でした。
岡江さんの葬儀・告別式は未定ということで、後日、お別れの会を開くと発表しています。
事務所関係者によりますと夫の大和田獏さんは、感染防止策を取った上で岡江さんと最期の対面はできましたが、感染を防ぐため火葬の際には立ち会うことができなかったということです。
そして、岡江さんの遺骨は午後5時すぎになり、東京都内の自宅に戻りました。
大和田さんは集まった報道陣らの前で、岡江さんのご遺骨を抱きかかえたまま、
「すいません、こんな形でしか対応できないことを申し訳なく思います。久美子は今、帰って参りました。こんな形の帰宅は本当に残念で悔しくて悲しいです。どうかみなさんもくれぐれも、お気を付けください。それが残された家族の願いです。ご苦労さまでした。ありがとうございます。静かに送りたいと思います。失礼します」とコメントしていました。
ほとんどの夕方のニュース番組は中継へと切り替え、その様子を放送。
岡江さん宅には、たくさんのテレビカメラや報道陣らが集まっており、カメラのフラッシュを浴び、岡江さんのご遺骨を抱えたまま家の中に入っていく大和田獏さんの姿に、たくさんの人が胸を痛めたといいます。
その様子を見た視聴者、ネット上からはマスコミに対して非難の声が殺到！
「なぜマスコミは遺族を追いかけ回すのか」
「自宅に張り付いていないで、そっとしてあげてほしい」
「そんなに視聴率が欲しいのか!」
「視聴者には3密はダメだと言っているのに、お前らは何様だ」
などと怒りの声が多く飛び交っていたのです。
3月29日に、新型コロナ感染によって亡くなった志村けんさんのときも、お兄さんがご遺骨を抱えながらマスコミに対応していましたが、そのときもまさにネットでは同じようなコメントが溢れていました。
とはいえ、新型コロナで亡くなった著名人だけでなく、マスコミは結婚式もお葬式も報じるのが仕事。
熱愛が発覚すれば当事者のところへ行き、著名人が亡くなれば、自宅を含め関係先にも飛んでいくのが仕事のため、怒っている人に対して仕事上という面で理解してほしいと願うマスコミ関係者も少なくありません。
見る人の心を痛ませた今回の報道。
亡くなり方があまりにも衝撃的な上、家族に見送られないまま荼毘に付され、遺族に手渡しではなく玄関先にご遺骨を置いてていかれるといった一連の行動を見て、改めて”コロナの怖さ”というものがたくさん知れ渡ったのではないでしょうか？
芸能人だけでなく、一般人でも同様のことが起こっています。
「もう一度、真剣にコロナウイルスと向き合って」というメッセージを私たちに送ってくれているのかもしれない…。