世界には多くの難病を抱えて生きている人が存在します。そんな中、日本でも全身脱毛症という難病を抱えている現役アイドルが最近、自身の病を告白したことで話題を呼んでいるようです。同じ病気を抱えている方にとって、彼女の告白は勇気をもらえるかもしれませんね。
全身脱毛症を告白したアイドルが話題に
東京・高円寺のライブハウスを拠点に活動するアイドル「エレクトリックリボン」。2007年の結成以来、メンバーチェンジを繰り返しつつも100人以上の熱烈な固定ファンを持つ、地下アイドル界では知られたグループです。その中で、メンバーのpippi(ぴっぴ)は全身脱毛症という難病を抱えています。ぴっぴはアイドルを夢見て高校生の時に島根から上京、2015年2月に加入しました。
全身脱毛症はストレスが原因ではない？
pippiが抱えている全身脱毛症は、髪の毛だけでなく眉毛やまつげ、身体中のあらゆる体毛がすべて抜けてしまうという病気です。円形脱毛症が悪化、男女比や年齢に関わらずおよそ1000人に1人の割合で発症する病気で、一般的には精神的ストレスが原因ではないかと思われていますが、近年の研究から、免疫細胞が異物と間違えて自分の毛根を攻撃してしまうことによって毛が抜ける、いわゆる自己免疫疾患だとということが明らかになっています。
髪の毛が抜け落ちていたアイドル
pippiが異変に気づいたのは数年前の冬でした。右耳の後ろの髪の毛が無くなっていることに気づき、次は左耳の後ろ、とどんどん髪の毛が無くなっていってしまったといいます。普段、ライブで高いツインテールをしていたせいだと思っていたpippiですが、症状に気づいてから9か月で髪の毛は全て無くなってしまいました。髪の毛だけではなく、眉毛、まつ毛も無くなった彼女はひどく落ち込む時もあったようです。
ついにブログにて全身脱毛症を公表したアイドル
pippiは悩んだ結果、ついにブログにて全身脱毛症を公表しています。その理由についてはファンからの後押しがあったとされ「脱毛症を告白しようかな」とファンに相談したところ「pippiがいいと思うなら良いんじゃない？」と背中を押してくれたそうです。
現在はウィッグのモデルとしても活動
そんなpippiには日頃、ウィッグが欠かせないのですが、ファッションウィッグや医療用ウィッグを手掛ける企業からウィッグのモデルのオファーを受け、継続的にウィッグの提供も受けられることになったそうです。ウィッグは高いものでは1万円以上するため、地下アイドルが実費で出すには大きな負担がかかるだけに、かなり助かっているとのこと。
現在も全身脱毛症の治療中
それでもpippiは自分の髪の毛を諦めた訳ではありません。月に2度、毛根を攻撃する免疫を抑制するステロイド注射を頭皮に打つ治療の他、発毛を促す施術にも通っているそうです。そのおかげか、髪の毛が少しずつ伸び続けているそうで、前よりも良くなっていることを明かしています。
まとめ
pippiいわく、同じ症状の方が少しでも生きやすい世界になれたらいいなと思い告白したということですが、彼女の勇気ある告白で、いまだ認知の薄い全身脱毛症という病気が広く知れ渡ると、今よりも当事者たちの苦労が理解できるかもしれませんね。これからも治療が大変だと思いますが、アイドル活動を頑張っていただきたいですね！
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