統合失調症の患者の症状を緩和するには、葉酸とビタミンB12のサプリメントを与えることで改善を促すという臨床試験結果が報告されました。こちらは、抗精神病薬の服用者に葉酸とビタミンB12のサプリメントを与え、140名の患者を対象に調査されました。
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患者はランダムに2群に分けられ、介入群は葉酸とビタミンB12のサプリメント、対照群はプラセボ(偽薬)を16週間にわたって投与されました。2週間ごとに症状がチェックされ、同時に血中葉酸濃度、ホモシステイン濃度が測定されました。また、このとき同時に、葉酸代謝経路の酵素に遺伝子変異があるかどうかも調査されています。ビタミンEは、がん細胞に吸収されると、その部位において、Aktの活性化を抑えるので、Aktともうひとつ別のたんぱく質(PHLPP1)を引き寄せます。そこは脂質に富む細胞膜領域です。PHLPP1は、腫瘍抑制因子として知られるもので、化学反応をおこしてAktを不活性化するので最終的にがん細胞は死に至る非常に怖いものです。point 378 | 1
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調査の結果、サプリメントの投与を受けた患者では、ネガティブな症状の改善が見られたものの、その結果は統計的に有意ではなかったそうです。しかし、遺伝子変異と2種類の栄養素の摂取量を考慮して調整すると有意差がみられるようになりました。この原因は、主に患者の遺伝子変異にあったのです。葉酸の生合成に関与するFOLH1と呼ばれる遺伝子の機能が低い変異体を持つ患者では、サプリメントを飲む前の葉酸の血中濃度が極端に低かったために、サプリメントを飲んでも有意な効果が見られなかったようです。サプリメントによって血中葉酸濃度は高まり最終的にはそれ以外の遺伝子変異を持つ患者と同じレベルに達したが、それが有効な効果として現れるためには16週間は短すぎたようだと、研究者は語りました。point 393 | 1