近年のテレビアニメのでは三ヶ月か半年で終了する作品が多くなっていますが、中には長年放映が続いている作品もあります。その代表的存在の一つである名探偵コナンは、日本テレビ系列で約二十年にわたって放映されている長寿アニメで、劇場版アニメが毎年制作されているほどの人気を保ち続けてます。その名探偵コナンというアニメの中の人気キャラクターの一人に毛利小五郎という私立探偵がいて、その声を放映開始から長く勤めていたのが大御所声優の神谷明だったのですが、彼は2009年の秋に突然降板させられてしまいました。それは一体なぜだったのでしょうか。
毛利小五郎の声優交代はファンに大きな衝撃を与えた
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毛利小五郎は探偵としては決して優秀というわけではなく、時折かっこいい姿を見せることはあるものの、基本的には三枚目的な役回りのキャラクターでした。
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神谷明はかつては二枚目のヒーローを演じることが多かったのですが、毛利小五郎役ではコミカルな演技とかっこいい演技を見事に使い分け、そのキャラクターをより魅力的なものにしていました。
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また毛利小五郎は主人公の江戸川コナンと一緒に事件に遭遇することが多く、体は子供でも天才的な頭脳を持っているコナンが自分の推理を披露する際の隠れ蓑として、彼を利用するという場面がよく登場します。
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コナンは彼を麻酔薬で眠らせてから、その声を機械で真似して自分の推理を語るため、事件を解決する重要な場面で視聴者が耳にするのは、毛利小五郎を演じる神谷明の声であることが多かったのです。
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そんな大事なキャラクターを長年務めていた声優が突然交代すると発表されたことで、ファンの間に大きな衝撃が走りました。
しかも、その理由が製作サイドからきちんと発表されなかったことも、ファンを混乱させる要因になってしまったのです。
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また、その発表が正式にされる前に神谷明自身がブログで語っていた内容に契約上の問題という言葉があったことから、彼と製作サイドとの間で何らかのトラブルがあったのではないかという噂が立ちました。
降板の理由は製作サイドとのトラブルだと言われている
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神谷明がブログで語った内容は具体的ではなかったので、それだけでは実際のところどうだったのかは分かりません。
ただ、その後に色々と流れた情報を合わせて考えると、彼が契約上のトラブルによって降板させられたことは間違いないようです。
しかしそれは単にギャラの交渉が決裂したといった単純なものではなく、制作者サイドに彼に対して悪意を持った人物がいて、その人物の行動も影響して降板へと追い込まれたとのことです。
まず最初に起こったトラブルは、DVDなどの商品が出る際に支払われる二次使用料についての契約について、神谷明と制作サイドとの間で意見が合わなかったことでした。そういった交渉の内容は本来秘密にされるはずのものなのに、製作サイドのある人物がそれを共演者などの関係者たちに漏らしただけではなく、それが悪意のある形で伝えられたことから、神谷明は名探偵コナンの現場にいづらくなったとのことです。
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神谷明は元々声優の地位向上のために色々と頑張っていた人なので、今回の二次使用料の交渉についてもただ自分がお金を手に入れたいからではなくて、声優業界全体のことを思っての行動だったという声もあるのですが、そういった姿勢は製作サイドにとっては迷惑だったのかも知れません。さらにその人物は、神谷明が降板することになったという情報を他人にネット上でリークさせるという、姑息な行動をとっていたとも言われています。
そういったことからすると彼の降板の大きな理由は、その製作サイドの人物との間に生じたトラブルだったと言えるでしょう。
まとめ
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毛利小五郎役の声は二代目となる小山力也がもう何年も演じ続けているので、新しいファンの中には神谷明の演じていた毛利小五郎を知らないと言う人も多くなってきているかも知れません。しかし毛利小五郎というキャラクターを長年演じて、そのユニークなキャラクターを作り上げた功労者が神谷明であることは確かだと言えます。残念ながら本人としては納得のいかない形での降板となってしまいましたが、昔からのファンの心には彼の演じた毛利小五郎がずっと残り続けることでしょう。point 223 | 1