27日放送のワイドショー『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、コメンテーターとして出演している玉川徹さん(56)が令和初の国賓として来日中のドナルド・トランプ大統領に対し、安倍晋三総理大臣の”おもてなし”に「意味はあるのか」と独自の理論で苦言を呈したとについて、物議を醸しています。
『羽鳥慎一モーニングショー』とは、テレビ朝日系列で月曜日から金曜日までの朝8時に生放送されているワイドショー・情報番組です。司会の羽鳥慎一さん(48)が毎日の様々なニュースを真剣に、分かりやすく伝えることをコンセプトに、暮らしをよりよくする情報はもちろん、難しいことは何が問題なのか、ビジュアルを駆使して読み解く番組となっています。
27日に放送された内容は、来日中のトランプ大統領に安部首相が”おもてなし”する様子について取り上げられていました。六本木からヘリコプターで千葉県内のゴルフ場に移動し2人はゴルフを楽しみつつ、さらには安倍総理がカートを運転するなどの徹底ぶり。また日本の「国技」である相撲を一緒に観戦し、表彰式ではトランプ氏が土俵に上がり、初優勝した西前頭8枚目朝乃山(25)に「米国大統領杯」を授与するというサプライズまで。その後トランプ氏は「素晴らしい」と満足感を示すコメントをしています。
これについて玉川さんは、まずトランプ大統領がヘリで千葉に向かったことに触れ、不満をあらわにしました。
「六本木にヘリポートがある。あそこはカリフォルニア州。アメリカの軍隊のヘリで日本の国内で移動する。それを日本の総理が現地でお迎えする。ここにすべてのことが象徴されている」
この発言を受けて、司会の羽鳥さんは露骨に嫌悪感をあらわにした表情を見せます。そこで、ゲストの政治評論家・田崎史郎さん(68)が「それを否定すると日米安保条約を否定することになる」と玉川さんを制しました。しかし、玉川さんは納得がいかない様子で、見かねた羽鳥さんが話を進行しようとしますが、玉川さんは”安倍総理がトランプ大統領に対し、大相撲観戦や炉端焼き店でもてなした”ことについて噛み付きました。
「これだけおもてなしをして、仮に日本が思うように進むのなら税金使ってやるのも意味があるのかと思うけど、トランプ大統領ってそういう人じゃないですよね」と国民の税金の無駄遣いだと主張。これに羽鳥さんが「そこは難しい。じゃあ、やんなきゃいいのか」と反論します。
そこで玉川さんは「だったら、やるべきことはそこじゃなくて、タフな交渉をやるべきじゃないのか」「ゴルフやって相撲見せて炉端焼きを見たからよろしくねというわけではない」とし、おもてなしが効くような相手ではないと安部首相の交渉の仕方に笑って批判しました。
同じくコメンテーターとして同番組に出演している石原良純さん(57)も、安部首相のおもてなし手法に疑問を示しながらも、「トップ同士の信頼関係が外交に反映されないことはない」と中立の立場でコメント。すると田崎さんが「今回の来日された目的は天皇陛下の即位に伴ってお祝いに来られたということで、国賓としてもてなしている。貿易の話をしに来たわけではない」交渉するためのおもてなしではないと否定しました。
続けて、来日中も貿易の話をトランプ大統領がツイートしていることについては、実際は話をしていない可能性が高く「アメリカでの大統領選再戦へのアピールではないか」とし、玉川さんを「黙らせる」形とな理ました。この一連の放送に、視聴者からは、
「交渉するべき相手なら接待は必要でしょう。当たり前を知らない人が多すぎる。玉川氏の意見も判るが、先ずは打ち解けるきっかけになればいいわけです。接待に左右されないのは百も承知。」
「外交する上でトップ同士の信頼関係は必要」
ADVERTISEMENT 「天皇陛下をお祝いに来ているのだからもてなすのは当然」
「昭和天皇ですら警備上の理由で断念した一般席での観戦をゴリ押しして、結果的に力士に多大な迷惑をかけた安倍。」
「トランプ大統領を厚遇することによって果たして日米貿易交渉で日本側の計算通りに事が運ぶだろうか?
ADVERTISEMENT 「自民党支持者は一度考えたほうが良い。安倍は明らかに自民党の価値を毀損している。自民党は本来、ただ「改憲したい」の党じゃない。数字をごまかすまでも無く日本の成長を担ってきた。」
などの賛否両論の声が上がっています。国賓として迎えている友好国の大統領をもてなすことは、日本の国民性を考えると当然のことのようにも思えますが、あまりにも過度な安部首相のもてなし方に疑問の声も多く上がっています。果たして夏に行われる日米FTAの合意は思惑通りにいくのでしょうか??