人から捨てられ、野良犬となっていた犬が、今日もまた、犬肉業者へ運ばれてきました。
そこには、同じような境遇の犬たちが、数百匹もいます。
ここで、犬たちは飢え死にしないくらいの、ギリギリの量の飼料だけを与えられています。床は、尿や糞まみれ、粗末な場所に閉じこめられています。
最悪な環境の中で、犬同士、このつらい状況を互いに励ましあっているかのようにも見えます。
ある日、オーナーが両脇に大量のガラ袋を抱えて、やってきました。
何も言われなくても、もう犬たちは直感で分かっています。
自分たちがもうすぐ、出荷されるということを・・・。
イギリスのメディア、日刊デイリーメールは、こう伝えました。
「インドネシアで「犬肉販売」が相変わらず、盛んに行われている」
公開された写真には、犬肉業者から、いわゆる「ポシンタン(犬の肉のスープ)屋」に売られていく直前の、ガラ袋に入れられた犬たちの姿が映し出されています。
成犬もいれば、まだ生後4~5か月しか経たない幼い仔犬の姿まで、何かを訴えかけているような、彼らの瞳が脳裏から離れません。
彼らの中には、捨て犬だけではなく、飼い主がいながらも盗まれてしまった犬もいるそうです。
インドネシアでは、イスラム国家で犬肉を食することを禁止しているが、結婚式や洗礼、地方の祭り、家庭行事などでは、依然としてポシンタンが食べられています。
彼らを出荷する時、その方法は極めて残酷です。
彼らの体を木の柱にぶら下げて、棒を使います。この方法自体が、とても残酷だとして、世界的に非難を受けています。これに対して、インドネシア政府は2018年、「犬を食用として売買することを完全に根絶する」と誓いました。
しかし、依然として公然と「犬肉食堂」が不法な取引で営業し続けているのが現実です。
写真に写っている犬たちも含め、今でも毎日、数千匹の犬が苦痛な最期を遂げています。