長い間、介護のつらい仕事を引き受けてくれたホームヘルパーさんに、お爺さんはなんと！自分の遺産すべてをあげることにしました。
以前、台湾のメディアによると、血縁関係にある実の子供がいながらも、遺産は子供にはあげす、自分のことを献身的に介護してくれたホームヘルパーさんに、遺産のすべてをあげることにしたというのです！
なぜ、そんなことになったのでしょうか！？
中国・蘇州市に住んでいた、当時80歳のお爺さん。6年前に最愛の妻に先立たれてからは、一人でつつましく暮らしていたそうです。
しかし、高齢であったお爺さん、一人暮らしは容易なものではありませんでした。体の至る所にガタは出るし、体力や気力などは、どうしても若い頃と同じ、というわけにはいかなくなりました。
そんなお爺さん、やはり誰かの助けが必要になりました。実の息子や娘に連絡を取るにも、子供たちとは数年間、疎遠になっていたので、連絡をとるのに躊躇していました。
しかし、不自由な体では、普段の生活は大変で、日々苦しんでいたお爺さんは、意を決して、子供たちに電話をかけました。
すると、子供たちからは驚く返事が！
「仕事で忙しいから、無理･･･。」
これには、相当なショックを受けたお爺さん！
お爺さんの気持ちを考えると、本当に胸が痛みます。
結局、お爺さんは自分でホームヘルパーを１人雇い、自分の介護をしてもらうことにしました。
それ以後、ヘルパーさんは、お爺さんの薬を飲ませることから、お風呂の介護まで、あらゆる介護を献身的にやってくれました。
それは、もうお爺さんにとっては、とても大きな励みにもなりました。
それから数年間、疲れた顔を一切みせず、やさしく、そして誠実にお世話してくれるヘルパーさんの姿に、お爺さんは温かい情を感じるのでした。それは、皮肉なことに自分の子供からは、感じたことのない非常に温かいものでした。
お爺さんは、自分の遺産を、残さずすべて、ヘルパーさんにあげることを、心に決めました。
本来は、自分が世を去った後、子供たちに残そうとしていたものでしたが･･･。
お爺さんは、弁護士を訪ねて「不動産を含めた120万人民元(約2000万円)の全財産をホームヘルパーに譲る」と記した遺言状を作りました。
高齢化社会の今、介護は深刻な問題です。
親が元気なうちに、介護が必要になった場合の暮らし方やお互いの考え方について、よく話し合っておくことが必要ですね。
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