宇宙には我々人類が想像できないくらいの不思議と謎と魅力に満ちあふれている。そして、宇宙に関心を持ち、宇宙の魅力と謎に迫る探求心を持った人類が、未知なる宇宙に挑むことで数々の事実が明らかになりつつある。そこで今回は、我々の生活とは全く異なる宇宙に関する本当に怖い事実を10個、ご紹介しようと思う。

①人類至上初の宇宙遊泳で死にかけたロシア人宇宙飛行士

写真：d.hatena.ne.jp

1965年3月、アレクセイ・レオーノフは人類として初めてソビエト連邦の有人宇宙船、ボスホート2号から飛び出し宇宙遊泳を試みた。颯爽と飛び出した彼であったが、想定外の出来事に肝を冷やしたことだろう。宇宙遊泳の最中、レオーノフの宇宙服が膨張し、船内に戻れなくなったのだ。そこで宇宙服内の空気を抜き、どうにか船内に入ることができた。だがそれだけではない。帰還時には船内の酸素濃度が上昇し、爆発の危険に脅かされる。極め付けは、ボスホート2号が大気圏再突入ルートから外れて、極寒のシベリアに着陸したことだろう。そこは腹を空かせた熊や狼がうろつく密林の中であった。point 369 | 1

②宇宙を漂う者たち

写真：mikata.shingaku.mynavi.jp

宇宙開発の黎明期では、数多くの動物が実験に用いられ、中には二度と地球に帰ることができなかったものもいた。では、その死体はどこへいったのだろうか？過去の失敗したミッションでは、すべての宇宙船が回収されたわけではない。それは人間を乗せて軌道まで打ち上げられたものも同様だ。

③アポロ計画でのトイレのトラウマ

写真：karapaia.com

アポロ10号のクルーが”船内を漂う排泄物”に対処しなければならなかったのは有名な話だ。またアポロ7号では大便に殺菌剤を注入するという悪臭漂う作業を行なった。その臭いたるや深い眠りについていたクルーが目を覚ますほどだったという。宇宙の環境では、袋の中に用を足し、そこに防腐剤を練り込んでやるしかなかったのだ。

④窒息死の恐怖

写真：karapaia.com

1971年7月、ソユーズ11号のクルー3名が大気圏再突入の準備中に、船内から空気が失われたことで帰らぬ人となった。それは一体どのような状況なのか？ こうした減圧の恐怖から生還した人物が、その体験を伝えている。　彼はジョンソン宇宙センターの真空室で働いていた技師である。作業中誤って宇宙服の空気を抜いてしまい、数秒で意識を失った。気を失う直前の最後の記憶は、舌の水分が沸騰し始める感覚だったという。その人体への影響は、極低圧力下にいた時間によって様々だ。長過ぎれば、肺が拡張し（息を止めれば破裂する）、血管が閉塞される。場合によっては酸欠で失神し、苦しむことはないかもしれない。point 359 | 1

⑤宇宙服内で溺死

写真：www.hazardlab.jp

宇宙遊泳の際、宇宙服には冷却と補水の目的で水が搭載されている。だが万が一、故障などしてしまえば宇宙服の中で溺れる危険がある。これが現実になったのが、イタリア人宇宙飛行士のルカ・パルミターノである。彼は作業中に突然、水が首の後ろまで膨張しているのを感じた。幸いにも仲間の誘導のおかげでエアロックにまで辿り着けたが、そのときには鼻から入り始めるほどになっていたという。焦った彼は耳付近にある安全バルブを解放しようとまで考えたそうだ……これをやっていれば死んでいただろう。point 310 | 1

⑥文字通り生命を吸い取る星

写真：www.astroarts.co.jp

“ヴァンパイアスター”と呼ばれる星がある。これらの星は自らが生き永らえるために近くの星の生き血を吸うのだという。質量が少ない、より小さな星は付近の恒星に狙いを定め、水素の燃料を吸血。さらに質量が増加する。そしてさらに熱く、鮮烈な青を呈するようになる……まるで若返ったかのように。

⑦1年間の宇宙暮らし。水は尿と汗

写真：www.el-aura.com

宇宙船において水は貴重な資源だ。従ってありとあらゆる水が利用される。宇宙飛行士は自分の尿や汗をリサイクルして飲まなければならない。その量は約730リットル。 ちなみに尿が飲めるようになるまでには8日間の処理が必要なのだそうだ。

⑧視力へのダメージ

写真：jyabara.net

宇宙で大変なことになってしまうまた別の部位が目だ。宇宙の圧力レベルのせいで脳周囲の体液の量が増加する。それが視神経を変形させ、眼球を膨張させるのだ。この液体シフトのガクブルものの効果はNASAでもよく知られており、完璧な視力の持ち主だった宇宙飛行士が、ド近眼になってしまうというケースもあった。視力に自信がある方は、地球への帰還前に眼科へ行っておこう。

⑨足が脱皮する

写真：karapaia.com

宇宙旅行は、お肌の古い角質や毛穴の汚れを落とすうえで有効かもしれない。軌道上に1か月も滞在すれば足の裏の死んだ皮膚が落ち始めるという。宇宙飛行士ドナルド・ペティはこう話している。「足が爬虫類みたいに脱皮するんだ。ガサガサの足の裏がつるっつるのピンクになっちゃうのさ」

⑩前触れもなく衝突する隕石

写真：morinokakera.jp

科学の進歩により、危険な巨大隕石の軌道を検出できるようになった。だからと言って、小さな隕石の衝突までわかるかと言えばそういうわけではない。2013年、ロシアの住民はウラル山脈に破片を撒き散らしながら突っ込んで行った隕石に震撼したことだろう。この事件で数百名が怪我をしている。隕石がもう少し大きければ、死傷者数は一気に跳ね上がったに違いない。